専用スキャナからモバイルデバイスへのリプレースを検討されていますか?

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Delivery man scanning package label

バーコードスキャナは物流小売医療製造など、さまざまな業界にとって必須のツールであり、専用スキャナを堅牢な業務用ソリューションとして利用する一方で、バーコードスキャン機能を備えたスマートフォンアプリに移行・拡張する動きが徐々に広がっています。

TCO(総保有コスト)の削減やワークフローの柔軟性向上に加え、ソフトウェアの機能をすぐに追加できるなど、スマートデバイスに搭載したバーコードスキャンのソフトウェアを活用することで、企業は多大なメリットを手にしています。

スキャンディットは企業や消費者の日常的なモノとの関わりに変革をもたらしており、バーコードや文字などの視覚的識別子を読み取ることによってリアルタイムでインサイトを提供し、現実を拡張しています。独自のコンピュータビジョン・ソリューションは、世界中の企業がより迅速でスマートかつコスト効率の高いデータキャプチャのワークフローを実現するのに役立っています。

このブログでは、なぜ多くの企業がバーコードスキャン機能を備えたスマートデバイスを専用スキャナシステムに追加しているのか、そしてそれが全体的なワークフローの向上にどう役立つのかを説明します。

従来のハードウェア型スキャナの落とし穴

専用のバーコードスキャナは最も信頼性の高い、市販のデータキャプチャソ・リューションのひとつだと言えるでしょう。従来のハードウェア型スキャナは読み取りの精度と速度ともに優れており、この2つの要素は効率的なワークフローを維持する上で不可欠ではあるものの、必要台数を確保するには多大なコストを要します。専用スキャナを購入して維持するとコストがかさむことは周知の事実であり、従業員数百人あるいは数千人分のバーコードスキャナに投資するとなれば、このハードウェアへの投資はたちまち手に負えなくなる可能性があります。多くの企業が臨時従業員にデータキャプチャ用のデバイスを支給しなければならない「繁忙期」には、とりわけそうです。

柔軟性に欠けることもまた、専用バーコードスキャナの重大な弱点です。このスキャンソリューションは多くの場合、従業員が適切に使えるようトレーニングしなければならないため、特に企業が季節従業員を雇用する時期には人件費が上昇します。何より、従来のスキャナは拡張現実(AR)などの新しいデータキャプチャ技術に対応していません。つまり、このようなソリューションでは、スマートデバイスに搭載したバーコードのスキャンソフトウェアのように進化するビジネスニーズに合わせて適応することが困難と言えます。こうした問題があるため、世界中の大手企業が業務ワークフローを効率よく管理するために、専用スキャナに加えてスマートデバイス型のバーコードスキャンソリューションを導入しているのもうなずけます。

スマートデバイス型バーコードスキャナのビジネスメリット

モバイル・バーコードスキャンのソフトウェアを採用すれば、安価なスマートデバイス(スマートフォンやタブレット)でも堅牢なデータキャプチャツールとして利用できます。このソリューションでは、カメラを内蔵するデバイスで動作するアプリに強力なバーコードスキャン機能を統合して、専用スキャナと同等(かより優れた)スキャン性能を数分の1のコストで確保できます。結果として、全社的により直感的で柔軟性とコスト効率の高いデータキャプチャのワークフローが確立されます。

スマートデバイス型バーコードスキャナを使用すると、モバイル・データキャプチャ作業のパフォーマンスや柔軟性、コスト効率が向上します。このテクノロジーは幅広い市販のスマートデバイスに対応しているため、すべての従業員に高性能なバーコードスキャン機能を簡単に支給できます。

直感的なセルフスキャンソリューションによるカスタマエクスペリエンスの向上や製造プロセス全体にわたる資産管理の効率化を目指しているなら、まずはスマートデバイスに搭載したバーコードスキャンソフトウェアを利用されるとよいでしょう。

バーコードスキャンソフトウェア:成功事例

モバイル・バーコードスキャンソフトウェアによって企業のワークフローがどのように最適化されるのかを示す良い例があります。2017年にNACEX(スペインに拠点を置く小荷物や書類のB2BおよびB2C速達サービス業者)はスキャンディットの協力のもと、専用スキャナからスマートフォン型バーコードスキャンのソリューションへの移行を開始しました。当時、NACEXのドライバは専用スキャナを使用して配達情報を管理していましたが、スキャン速度に問題があり、記録・表示できる情報の種類も限られていました。

TCOの削減

NACEXがモバイルデータキャプチャ用のAndroidアプリを開発してScandit Barcode Scanner SDKを統合したところ、すぐさま専用スキャナに勝る大きなメリットが得られました。まず、スマートフォン型ソリューションにより、NACEXがドライバに低コストのAndroidスマートフォンを支給してバーコードスキャンが必要なすべてのワークフローに対応したり、ドライバがスキャンディットのテクノロジーを採用したアプリをダウンロードして各自のデバイスでこうしたスキャン作業を行うことが可能になりました。いずれの手法でも、専用スキャナに比べて大幅にコストを削減できました。

優れた性能

スキャンディットのソリューションを導入した結果、スキャン速度はNACEXの従来のスキャナに比べて2倍に向上しました。ラストワンマイルのドライバが毎月500万回を超えるバーコードスキャンを行っていることを考えれば、これは極めて重要な改善点です。また、このScanditのテクノロジーを採用したスマートフォンにはフラッシュ機能があるため、NACEXのドライバが暗い配達車両内でもコードをスキャンでき、読み取り速度と信頼性が向上しました。

拡張現実(AR)

NACEXはBarcode Scanner SDKのマルチスキャン機能とAR機能も活用し、スマートデバイスを堅牢なデータキャプチャソリューションとして利用しています。拡張現実の機能を備えた各デバイスでは、複数のバーコードをまとめて検索、追跡、デコードすることができ、スキャンして得た重要な情報をARオーバーレイによりスマートフォンの画面に表示できます。このオーバーレイによって、荷物に関する詳細なインサイトとリアルタイムの指示をドライバに提供し、より経済的で透明性の高いラストワンマイル配送を実現しています。

導入後、NACEXの1,500人のドライバのうち約70%がScandit Barcode Scanner SDKを統合したアプリを採用し、B2BおよびB2C配達サービスの大幅な向上を推進しています。

「新しいアプリとマルチスキャン機能により、ドライバは以前よりはるかに迅速に仕事ができます。というのも、ARオーバレイの色識別のおかげでコードを1つずつ読み取って確認する必要がないからです」とNACEXのITマネージャーであるPaco Ontiveros氏は述べています。

バーコードスキャンの未来を導入

スキャンディットのソリューションを活用してモバイルデータキャプチャ業務に適応する方法については、「Scanditご紹介ウェビナー」をご覧ください。

モバイル・コンピュータビジョンキャプチャが接客、バックヤード、店内の重要なプロセスを効率化して、小売や物流業界をどのようにサポートするのか、そしてこのテクノロジーをデータキャプチャのワークフローにどうやって導入するのかが分かります。

最後に、スキャンディットと業界をリードするモバイル・コンピュータビジョンソリューションについて詳しくお知りになりたい場合は、こちらまでお問い合わせください。いつでも喜んでお手伝いさせていただきます。