インタージュ株式会社。Scanditを使用してスキャン速度と精度を向上させます。

主な結果

  • Android対応のスキャナーアプリCueScannerのスキャン性能を向上
  • 安定したスキャン性能により、ScanditはiOSアプリに採用され、新アプリのショピレコでも採用
  • 読み取り精度の高さにより収集したデータの修正が減り分析業務も効率アップ

統合

地域

日本

業界

使用事例

その他

国内最大手のマーケティングリサーチ会社の株式会社インテージは、業界のパイオニアとして生活者のあらゆる側面を捉えるリサーチ技術を開発してきました。1960年の創業当時は、手書きの買い物帳による購買記録の収集からスタートし、1990年代にはバーコード読み取り装置を開発して、電話回線を使ったデータ送信を実現しました。そして、スマートフォンの普及に合わせて、現在はスキャンディットを搭載した一般消費者向けアプリによるマーケティングリサーチを実践しています。

「バーコードのスキャンは、当社の事業の根幹を担っています。もしも読めなくなれば、事業が成り立たなくなります。それだけに、スキャンディットのスキャン速度と正確さは、マーケティングリサーチ事業を支える重要なテクノロジーです」

株式会社インテージ

データマネジメント事業本部コンシューマーデータマネジメント部 昆野侑司 氏

●消費者向けマーケティングリサーチアプリCueScannerが抱えていたスキャンに関する課題

マーケティングリサーチ会社として、アジア1位を誇る(「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく。グループ連結売上高ベース)株式会社インテージは、全国消費者パネル調査(SCI)を通して国内の15歳~79歳の男女53,600人の消費者から、日々の買い物データを継続的に収集しています。パネル調査に参加している消費者は、スマートフォンで利用できるCueScannerというアプリを使って、購入した商品のバーコードをスキャンして、購買データをインテージに送信しています。CueScannerは、2012年からiOSとAndroidに対応したアプリとして提供されてきました。しかし、2018年になるとAndroid対応のCueScannerには、解決しなければならない問題が出てきました。当時の状況について、同社のコンシューマデータマネジメント部の高野清志 氏は、次のように振り返ります。

「CueScannerの開発当初は、二次元バーコードをスキャンするために、オープンソースのライブラリを使っていました。しかし、2018年になるとAndroid版のCueScannerが、一部の機種でバーコードを正確に読み取れないという問題が発生しました」

Android版のCueScannerが抱えていた問題について、アプリの開発に携わってきたデータマネジメント事業本部コンシューマーデータマネジメント部の昆野侑司 氏は、次のように分析します。

「当時のAndroid対応スマートフォンは、機種が多くOSのバージョンもバラバラで、開発に使っていたオープンソースライブラリの対応が煩雑になっていました。そこで、iOSで利用していたライブラリに統一するという案も検討したのですが、うまくいきませんでした。そこで、オープンソースではなく開発元のサポートが得られる商用向けのスキャン用ソフトを使おうと考えました」

●読み取り精度の高さと安定したスキャン性能、AndroidおよびOSとの互換性を評価してスキャンディットを採用

開発チームでは、1〜2ヶ月をかけて市販の複数のバーコードスキャンソフトウェアソリューションを比較検討しました。その結果、Androidのバージョンや機種が変わっても正確に読み取れるスキャンディットが採用されました。選定の理由について、昆野氏は「比較したソフトの中で、スキャンディットが最も優れていました。モニターの方が読み取るバーコードの中には、冷凍食品のように一部が曇っていたり、野菜などに貼られたフィルムのようにコードが均一になっていないなど、様々な悪条件があります。そうした困難な状況でも、スキャンディットはかなり高い精度でバーコードを認識しました。また、読み取り速度も比較したソフトの中では最速でした。さらに、Androidの機種やOSがバラバラでも、安定した読み取りを実現していました。こうした性能を総合的に判断して採用を決めました」と説明します。

スキャンディットの採用を決定してから、数ヶ月でAndroid版のCueScannerがリリースされると、安定したバーコードスキャンを実現しました。株式会社インテージテクノスフィア グループビジネス推進本部システム一部の北原氏は、スキャンディットの性能を次のように評価します。

「スキャンディットは、ドキュメントが充実しているので、開発はスムーズに進みました。読み取り性能が高く、収集するデータの精度も高いので、Android版のCueScannerは、使い勝手がとても向上しました。開発者としては、いつなくなるかわからない無償のソフトと比べて、何かあってもサポートに問い合わせて問題を解決できるという安心感があります。また、以前のオープンソースと比較して、スキャンディットは高速にバーコードをスキャンできるので、CueScannerでは読み取り間隔を調整できる機能を追加しています。モニターの方によっては、ひとつひとつの商品を丁寧にスキャンするので、反応が早すぎると多重登録してしまう心配があったからです」

さらに、スキャンディットの性能を高く評価した結果「Android版に続いて、IOS版でもスキャンディットの採用を決めました。同じメーカーのアプリに統一した方が、サポートも一元化されるので、開発効率が良くなると判断しました」と昆野氏は補足します。

●スキャンディットの性能に満足し新アプリのショピレコにも採用

株式会社インテージでは、スマートフォンだけで購買記録とデータ送信が完結し、ゲーム感覚で楽しく続けられるショピレコというアプリをCueScannerの後に開発しています。このショピレコでも、スキャンディットが採用されました。その経緯について、データマネジメント事業本部 コンシューマデータマネジメント部の佐藤基起 氏は、次のように説明します。

「CueScannerは、スマートフォンで読み取ったバーコードのデータをPCを使って送信する必要があります。それに対して、ショピレコではデータの送信もスマートフォンだけで処理できます。モニターの中には、スマートフォンだけで完結した方が便利だと感じる方もいるので、利用者のニーズに合わせてショピレコが開発されました。開発段階で、スキャンディットの性能は理解していたので、迷わず採用しました」

現在は、モニターの約半数がショピレコを使って、日々の購買データを送信しています。

結果:高精度の読み取りデータは社内分析作業の効率向上に役立ちます。

消費者データ管理部データ管理課の栗原千秋氏は、Scanditによる正確なバーコードスキャンの重要性を以下のように評価しています。

正確な全国消費者パネル調査を継続するためには、モニターが毎日定期的に購入した製品をスキャンして送信する必要があります。その際にバーコードスキャンに問題があると、連続した日々のデータ収集が妨げられます。Scanditによる安定したバーコードスキャンは、ShopirecoとCueScannerの快適な使用をサポートする重要な機能です。

今野氏は「バーコードデータ収集は当社のビジネスの基盤です。読み取りに問題があると、当社のビジネスは成り立たなくなります。そのため、Scanditのスキャン速度と精度は、当社のマーケティングリサーチビジネスを支える重要な技術です。」と付け加えました。

さらに、Scanditの高い読み取り精度に関して、高野は次のようにコメントしました。「全国から収集されたバーコードデータは、本社のサーバーでマーケティング調査の購買データとして処理されています。Scanditを導入してから読み取り精度が向上し、データエラーの割合が減少し、会社内の業務量が減少しました。Scanditは国内のバーコードだけでなく、海外のバーコードもサポートしているため、読み取ることができる種類が広範囲であることも、購買データの収集に効果的です。」


国内最大手のマーケティングリサーチ会社の株式会社インテージは、業界のパイオニアとして生活者のあらゆる側面を捉えるリサーチ技術を開発してきました。1960年の創業当時は、手書きの買い物帳による購買記録の収集からスタートし、1990年代にはバーコード読み取り装置を開発して、電話回線を使ったデータ送信を実現しました。そして、スマートフォンの普及に合わせて、現在はスキャンディットを搭載した一般消費者向けアプリによるマーケティングリサーチを実践しています。

「バーコードのスキャンは、当社の事業の根幹を担っています。もしも読めなくなれば、事業が成り立たなくなります。それだけに、スキャンディットのスキャン速度と正確さは、マーケティングリサーチ事業を支える重要なテクノロジーです」

株式会社インテージ
データマネジメント事業本部コンシューマーデータマネジメント部 昆野侑司 氏

●消費者向けマーケティングリサーチアプリCueScannerが抱えていたスキャンに関する課題

マーケティングリサーチ会社として、アジア1位を誇る(「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく。グループ連結売上高ベース)株式会社インテージは、全国消費者パネル調査(SCI)を通して国内の15歳~79歳の男女53,600人の消費者から、日々の買い物データを継続的に収集しています。パネル調査に参加している消費者は、スマートフォンで利用できるCueScannerというアプリを使って、購入した商品のバーコードをスキャンして、購買データをインテージに送信しています。CueScannerは、2012年からiOSとAndroidに対応したアプリとして提供されてきました。しかし、2018年になるとAndroid対応のCueScannerには、解決しなければならない問題が出てきました。当時の状況について、同社のコンシューマデータマネジメント部の高野清志 氏は、次のように振り返ります。

「CueScannerの開発当初は、二次元バーコードをスキャンするために、オープンソースのライブラリを使っていました。しかし、2018年になるとAndroid版のCueScannerが、一部の機種でバーコードを正確に読み取れないという問題が発生しました」

Android版のCueScannerが抱えていた問題について、アプリの開発に携わってきたデータマネジメント事業本部コンシューマーデータマネジメント部の昆野侑司 氏は、次のように分析します。
「当時のAndroid対応スマートフォンは、機種が多くOSのバージョンもバラバラで、開発に使っていたオープンソースライブラリの対応が煩雑になっていました。そこで、iOSで利用していたライブラリに統一するという案も検討したのですが、うまくいきませんでした。そこで、オープンソースではなく開発元のサポートが得られる商用向けのスキャン用ソフトを使おうと考えました」

●読み取り精度の高さと安定したスキャン性能、AndroidおよびOSとの互換性を評価してスキャンディットを採用

開発チームでは、1〜2ヶ月をかけて市販の複数のバーコードスキャンソフトウェアソリューションを比較検討しました。その結果、Androidのバージョンや機種が変わっても正確に読み取れるスキャンディットが採用されました。選定の理由について、昆野氏は「比較したソフトの中で、スキャンディットが最も優れていました。モニターの方が読み取るバーコードの中には、冷凍食品のように一部が曇っていたり、野菜などに貼られたフィルムのようにコードが均一になっていないなど、様々な悪条件があります。そうした困難な状況でも、スキャンディットはかなり高い精度でバーコードを認識しました。また、読み取り速度も比較したソフトの中では最速でした。さらに、Androidの機種やOSがバラバラでも、安定した読み取りを実現していました。こうした性能を総合的に判断して採用を決めました」と説明します。

スキャンディットの採用を決定してから、数ヶ月でAndroid版のCueScannerがリリースされると、安定したバーコードスキャンを実現しました。株式会社インテージテクノスフィア グループビジネス推進本部システム一部の北原氏は、スキャンディットの性能を次のように評価します。

「スキャンディットは、ドキュメントが充実しているので、開発はスムーズに進みました。読み取り性能が高く、収集するデータの精度も高いので、Android版のCueScannerは、使い勝手がとても向上しました。開発者としては、いつなくなるかわからない無償のソフトと比べて、何かあってもサポートに問い合わせて問題を解決できるという安心感があります。また、以前のオープンソースと比較して、スキャンディットは高速にバーコードをスキャンできるので、CueScannerでは読み取り間隔を調整できる機能を追加しています。モニターの方によっては、ひとつひとつの商品を丁寧にスキャンするので、反応が早すぎると多重登録してしまう心配があったからです」

さらに、スキャンディットの性能を高く評価した結果「Android版に続いて、IOS版でもスキャンディットの採用を決めました。同じメーカーのアプリに統一した方が、サポートも一元化されるので、開発効率が良くなると判断しました」と昆野氏は補足します。

●スキャンディットの性能に満足し新アプリのショピレコにも採用

株式会社インテージでは、スマートフォンだけで購買記録とデータ送信が完結し、ゲーム感覚で楽しく続けられるショピレコというアプリをCueScannerの後に開発しています。このショピレコでも、スキャンディットが採用されました。その経緯について、データマネジメント事業本部 コンシューマデータマネジメント部の佐藤基起 氏は、次のように説明します。

「CueScannerは、スマートフォンで読み取ったバーコードのデータをPCを使って送信する必要があります。それに対して、ショピレコではデータの送信もスマートフォンだけで処理できます。モニターの中には、スマートフォンだけで完結した方が便利だと感じる方もいるので、利用者のニーズに合わせてショピレコが開発されました。開発段階で、スキャンディットの性能は理解していたので、迷わず採用しました」

現在は、モニターの約半数がショピレコを使って、日々の購買データを送信しています。

●精度の高い読み取りデータにより社内の分析業務も効率アップ

スキャンディットによる正確なバーコードスキャンの意義について、データマネジメント事業本部コンシューマーデータマネジメント部の栗原千明氏は次のように評価します。

「正確な全国消費者パネル調査を継続していくためには、モニターの方々が毎日定期的に購入した商品をスキャンして送信してもらわなければなりません。そのときに、バーコードのスキャンでトラブルが発生してしまうと、毎日の継続的なデータ収集に支障をきたします。スキャンディットによる安定したバーコードスキャンは、ショピレコやCueScannerの快適な利用をサポートする重要な機能です」

また、昆野氏は「バーコードのデータ収集は、当社の事業の根幹です。もしも、読み取りに問題が起これば、我々の事業が成り立たなくなります。それだけに、スキャンディットのスキャン速度と正確さは、マーケティングリサーチ事業を支える重要なテクノロジーです」と補足します。

さらに、スキャンディットの読み取り精度の高さについて、高野氏は「全国から収集されたバーコードのデータは、本社のサーバーでマーケティングリサーチのための購買データとして処理するのですが、スキャンディットを採用してからは、読み取り精度が向上したので、データがエラーになる割合が減少し、社内の業務負担も軽減されました。また、スキャンディットは国内のバーコードだけではなく、海外にも対応しているので、読み取れる種類の多さも購買データの収集にとって効果的です」と評価します。

●今後はマルチスキャンや拡張現実(AR)などの活用も検討していく

今後に向けた取り組みについて、北原氏は「現在はスキャンディットのマルチスキャンや拡張現実(AR)などの機能を制限しています。しかし、モニターの要望を聞きながら、複数のバーコードを一括スキャンできるマルチスキャンの実装を考えていきます。また、ARもアプリのチュートリアルなどに活用できないか検討しています」と話します。

1960年の創業時から、常に消費者の購買行動の変化に合わせて、求められるデータ収集のテクノロジーを提供してきた同社では、市場に合わせた進化に取り組んでいます。そのひとつとして、佐藤氏は「コンビニを利用する消費者が増えてくると、以前のようにスーパーやデパートで購入した商品を自宅で開いてバーコードをスキャンする、というデータ収集の機会が減ってきます。そうした購買行動の変化に対応していくためにも、購入したその場で手早くスキャンしてデータを収集できるように、アプリの使い勝手も向上していかなければなりません。また、今後はバーコードだけではなく、QRコードへの対応なども検討していく必要があります。そうしたスキャン方法の変化にも、スキャンディットを活用していけたらと考えています」と期待を寄せます。