ラストワンマイルを進化させるPUDO

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ラストワンマイルを進化させるPUDO

ECの成長に伴って宅配便の取扱個数が増えるなか、配送サービス会社は顧客の期待に応えなければなりません。

しかし、そこにはジレンマがあります。

配送料金の据え置きや値下げ、さらには無料化まで期待する顧客が増えているのです。

その一方で、注文が増えているにもかかわらず、確実に連絡をとり、予定どおりに配達することも期待されています。
PUDO(プドー)はひとつの解決策であり、これにより顧客の選択肢が広がり、ラストワンマイル配送を効率化できます。

ただし、やり方を間違えてはいけません。この記事ではPUDOのチャンスと課題について次の通り解説します。

  • PUDOの設置で何が解決されるのか?
  • PUDOステーションへのアクセス性の確保
  • テクノロジーがもたらす効果

なぜドライバーが不足するとPUDOが増えるのか

Employee scanning parcels and loading the van

配送業界ではドライバー不足がますます問題になっています。それでいて、荷物の個数は年々増えているのです

つまり、多くのドライバーが長時間労働を避けられない状況にあり、それが離職理由のひとつにもなっているわけです。

問題はドライバー不足にとどまりません。配送会社は新たにドライバーを雇い、トレーニングするために多額の資金を投じなければなりません。

問題:

  • ドライバー不足はしばらく解消されない。
  • 特にギグワーカーを導入する場合はトレーニングが重要になる。
  • 宅配便の取扱個数は年々増えているが、短期的な予測は不可能。

PUDOを導入すれば、宅配の件数を減らして、ドライバー不足の問題を緩和できます。

PUDOステーションや宅配ロッカーへ配送することにより負担が軽減します。これは、継続的に人手不足の問題を解決する決め手になるかもしれません。

PUDO:ラストワンマイルの配送コストを削減する柔軟なアプローチ

ECブームは小売業者にとっては喜ばしいことですが、配送コストの約53%を占めるラストワンマイル配送が、収益に影響を及ぼしています。

配送会社は、コストを抑えながら迅速なスケールアップと業務の効率化を実現する必要があります。

しかし、一般にはドライバーを増やせば、デバイスや車両も増やすことになり、コストは増大します。そこでひとつの解決策になるのがPUDOです。

  • ラストワンマイル配送のコストを大幅に削減して、収益を改善できる。
  • 配送会社はPUDOステーションを利用して配送先を集約できる。
  • 荷受け、受取人への荷物の引き渡し、返品処理、荷物追跡などの配送プロセスを効率化できる。
ID scanning

利用者にも配送会社にもメリット

PUDOは利用者にも配送会社にもメリットがあります。

利用者にとっては、荷物の受け取りや発送に関して選択肢が広がり、在宅時間を気にせず受け取れるようになります。そして配送会社は配送にかかるコストを削減し、コロナ禍によるEC需要の高まりによって深刻化している配送キャパシティの問題を緩和できます。

在宅勤務の頻度が減り、出社して勤務するスタイルへの回帰が進めば、PUDOのニーズはいっそう高まるはずです。

しかし…

PUDOを本当の意味で浸透させるには、いくつかの問題をクリアしなければなりません。

Search and find using smartphone scanning

PUDOステーションをどのように設置すべきか

PUDOの各拠点は、あらゆる利用者が比較的近距離で受け取りや発送を行える利便性の高い場所に設ける必要があります。

一般にはコンビニ、駅構内、スーパー、郵便局、小売店、ガソリンスタンドなどの施設に設置されています

日常的に利用してもらうには、適度な距離内にPUDOステーションを確保する必要があります。

Last Mile Expertsは「人口1万人当たり1カ所」という法則に言及し、「これは最適とはいえないが、成功するために必要な最低限の密度である」としています。

また、欧州の荷物個数は2025年には200億個に達すると言われていますが、欧州全土のPUDOの設置密度には大きなばらつきがあります。

例えば、フィンランドはEU加盟国のなかで唯一、住民1万人当たり20カ所以上の割合でPUDOステーションを設置しています。

しかしその一方で、住民1万人当たり10カ所の割合でPUDOステーションを設置しているのは28カ国中わずか5カ国に過ぎません。

つまり、PUDOネットワークを成功させるには次のポイントを押さえる必要があります。

  • PUDOステーションはすぐ行ける範囲に設置する。
  • 人口1万人当たり1カ所以上
  • 国や地域によってPUDOステーションの密度に大きな差が出ないようにする。

テクノロジーで前進させる

結論として、この問題はそう簡単には解決できないということを肝に銘じておく必要があります。

しかし、スキャンディットはテクノロジーが問題の緩和に大きく貢献できると確信しています。なぜなら、テクノロジーがプロセスを高速化し、PUDOの従業員やドライバーの負担を軽減できるからです。

スキャンディットのSmart Data Captureプラットフォームはまさに理想的です。

スマートデバイスで、さまざまな作業をこなせるようになります。複数のバーコードを一括で読み取り、ARで結果を画面に重ねて作業指示などを表示することも可能です。

しかも、あらゆるスマートフォンに対応しているため、BYOD(私有端末の業務利用)戦略を展開できます。

スマートフォンを活用して高速且つ柔軟なPUDOを実施する方法はこちらの動画をご覧ください。