Scanditで実現する空港におけるグランドハンドリング業務
| 運輸・物流

新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウンと規制により、航空業界は大きな打撃を受けました。
航空旅行市場は回復の兆しを見せているものの、利益率の高かったビジネス利用は依然として振るいません。
成長を取り戻し、継続的な収益を確保するべく、航空業界各社は競争力を強化し、コストを抑えながらレジャー市場のシェアを拡大する方法を模索しています。
このブログでは、スマートデバイスにScandit Smart Data Captureを搭載して、スタッフと乗客に最大限の価値をもたらす方法を紹介します。チェックインからラウンジアクセス、搭乗までのあらゆる接点で乗客エクスペリエンスが向上し、運用コストの削減も可能になります。
乗客のエクスペリエンスが向上するスキャンソリューション
現在航空業界では、ストレスを感じさせない、快適な旅でレジャー客の心をつかもうとする動きが広がっています。
スマートデバイスにScandit Smart Data Captureを搭載してプロセスの自動化、アップデート、モバイル化を実現すれば、固定された大型の装置を使用するよりも先進的で洗練された印象になるだけでなく、カスタマーサービス担当者や搭乗客にとっては次のようなメリットがあります。
- 列に並ぶ時間を短縮:グランドスタッフが列に並ぶ乗客へ向かい、身分証明書、パスポート、eチケットのQRコード等をスキャンし、乗客のチェックインプロセスを高速化できる。
- 空港内のどこでも乗客をアシスト:グランドスタッフが航空券をスキャンすると、フライトの時刻や搭乗ゲートの詳細といった情報をリアルタイムで取得できるため、乗客にとって有益な情報をその場で全て提示できる。
- 搭乗ゲートで規定を上回るサイズの手荷物があっても、簡単に預け荷物に変更して貨物室に移送できる。
- フライト遅延などの不便を被った乗客に、航空券をスキャンするだけですぐにバウチャーを発行できる。
- サービスのパーソナライズ:パスポートや航空券をスキャンして、乗客の座席の好みや食に関する要望の詳細にアクセスできる。
- パスポートや航空券をスキャンして、乗客に関するインサイトを取得できるため、アップセルやクロスセルを増やせる。
1台のスマートデバイスにさまざまな機能を搭載して運用コストを削減
スマートデバイスでSmart Data Captureを使用すれば、運用コストを削減できます。搭乗改札機などの固定式のハードウェアをスマートデバイスに置き換えて、スキャン機能を統合したアプリを使用すれば、総保有コストを35%~50%削減できるのです。
しかも固定式のスキャナーと違って、カスタマーサービス担当者が空港内のどこでもモバイルデバイスひとつで複数の作業をこなせるため、乗客の動きがスムーズになり、モバイルPOSや効率的なラウンジアクセス、紛失した荷物の探索、迅速な搭乗といったサービスの向上にもつながります
例えばアラスカ航空では、グランドスタッフがスキャンディットの技術を組み込んだスマートフォンのアプリを使用して、高水準のカスタマーサービスを効率よく提供できるようにしています。
スマートデバイス一つで様々な作業ができるようになった結果、ハードウェアに縛られることがなくなり、これまでのようなカウンターを必要としない新しいボーディング体験を創出できました。搭乗口の変更があっても、スタッフはiPadを持って移動するだけです。優先的な搭乗サポートが必要なお客様にも、すぐにその場でカスタマーサービスを提供できるため、わざわざカウンターにお越しいただく必要がありません。
アラスカ航空 プロダクトマネージャー Francis Brown氏
さらに、乗客にとって有益なセルフサービスのオプションを提供することも可能です。Scandit Smart Data Captureを乗客向けのアプリやウェブサイトに統合すれば、乗客は次のことを行えます。
- オンラインチェックイン
- 新型コロナウイルス感染症の陰性証明やワクチン接種状況の登録や確認
- 手荷物のチェックイン
- フライトの最新情報を確認
予測不可能な旅客数にも柔軟に対応
世界的なコロナ禍で、航空事業は先の見えない転換期に来ています。旅客数は予測不可能であり、旅行規則も急変するリスクがあることから、柔軟性、拡張性、費用対効果に優れたソリューションが不可欠です。
拡張性と柔軟性の高さは、Scandit Smart Data Captureが大きな強みとするところであり、スタッフ全員がスマートデバイスを使用して空港内のどこでも乗客にサービスを提供できるため、変動する旅客数や新たに要求される業務にも対応しやすくなります。
これにより需要のピークに備えて高価な機器を余分に確保する必要はなくなります。
グランドスタッフは、使い慣れたスマートデバイス、直感的に操作できるアプリを使って業務を行うため、すぐに使いこなせるようになります。トレーニングも、最小限で済みます。
高性能で簡単に導入できる
スキャンディットのSmart Data Captureプラットフォームは簡単かつ迅速に統合・導入でき、ネイティブアプリやモバイルアプリ、ウェブアプリで抜群の読み取り速度・精度、インテリジェンスを確保できます。
離れた場所や暗い場所でも高性能なスキャンを実現し、乗客が印刷した不鮮明な書類からも情報の読み取りが可能です。デバイスに表示されたeチケットが光の反射や画面のキズなどで見えにくい状態でも、難なく読み取ることができます。
デジタル航空券のAztecコード(アズテックコード)や紙の航空券のPDF147、機械可読旅行文書(MRTD)、RFIDを使用したePassportなど、あらゆるコードをスキャンできます。
また拡張現実(AR)オーバーレイにより、フライトや座席のアップグレード情報、特価情報などがリアルタイムで直接デバイスの画面に表示されるため、パーソナルな乗客エクスペリエンスの提供につながります。
Scandit Smart Data Captureを活用した最高水準の乗客エクスペリエンスと運用コストの削減を両立する方法については、空港におけるグランドハンドリング業務ソリューションのご紹介動画(1分半)をご覧になるか、こちらまでお気軽にお問い合わせください。