店舗オペレーションの効率化とスタッフの負荷軽減により、ピッキングミス率ほぼ0%を達成

ディスカウント・スーパーマーケットを運営するオーケー株式会社(以下、オーケー)は、店舗スタッフの負荷軽減と店舗オペレーション効率化のためにスキャンディットと協業。その第一弾として、新サービスであるネットスーパーの店内商品ピッキング業務効率化のために、Scandit Smart Data Captureを搭載したスマートフォンアプリを導入しました。その結果、商品をよりスピーディかつ正確にピッキングできるようになり、担当スタッフの負荷も軽減することができました。

1都3県に135店のディスカウント・スーパーマーケットを展開するオーケーは、『高品質・Everyday Low Price』の経営方針を掲げ、品質の良い商品の中から、価値のある商品・美味しい商品・鮮度の良い商品・健康に良い商品・便利な商品を慎重に選んで販売しています。

経営の特色として挙げられるのは『競合対抗(競合店対抗値下げ)』と『オネスト(正直)カード』です。競合対抗値下げについては、『万一、他店より高い商品がございましたらお知らせください。値下げします』とポスターを掲げて、ナショナルブランド商品について地域一番の安値を目指しています。オネストカードは、正確で正直な商品情報を来店客にお知らせしています。例えば、値段が高騰していることを正直にお知らせして、代替商品をすすめたりしています。

オーケー 執行役員 IT本部長の田中 覚氏は、「競合対抗もオネストカードも、値段や内容に変更があったときには素早くPOPに反映させる必要があります。また小売業者として当然ではありますが、品切れを防ぐために棚や在庫の管理も重要です。これらの店舗業務を効率化・自動化して生産性を高め、同時に店舗スタッフの負荷を軽減するために、さまざまな取り組みでDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています」と話します。

Scandit Smart Data Capture技術を用いて効率化を目指す

スマートフォン導入と、スマホアプリを活用して店舗業務に関するマニュアル作業削減やペーパーレス化を推進することを決定したのもDXの一環でした。しかし当時、スマホアプリに搭載するバーコードスキャン・エンジンの性能が問題となりました。「店舗業務では商品のバーコードをスキャンする回数が非常に多く、商品パッケージによってはスキャンしにくいものもあります。また最終的にバーコードが読めたとしても、一回のスキャンに数秒以上かかるようでは、担当スタッフがストレスを感じてしまいます」と田中氏。

さまざまなスキャン技術やソリューションを検討していた田中氏は、日本市場に進出したばかりのスキャンディットに出会いました。小さいバーコードや歪んだバーコードなど、通常のスキャン・エンジンでは読み取ることが非常に難しいバーコードを瞬時に認識できるスキャンディットの技術に驚いた田中氏は、実際にテストを行って性能を確かめた上で、スキャンディットの採用を決定しました。

「スキャンディットの技術は非常に優れています。同社のスキャン・エンジンは、他のスキャン・エンジンとは比較にならないほどのスピードと精度を実現しています」と田中氏は採用の理由を話します。また、スキャンディットを採用することで、バーコードスキャン専用の高価なハードウェアの代わりにスマートフォンを利用できるため、ハードウエアコストを抑える効果も期待できたと話します。

スタッフ満足度を向上するとともに、店舗オペレーションのコスト削減と効率化を実現することを目指しているオーケーは、2021年2月、店舗スタッフの負荷軽減とオペレーションの効率化に向けてスキャンディットと協業し、Scandit Smart Data Captureを搭載したスマートフォンを全店舗に配布していくことを発表しました。

ネットスーパーのピッキングアプリにスキャンディットを導入

全店舗へのスマートフォン展開を計画する中で、最初のスキャンディット導入対象業務として、2021年10月にサービス開始をしたネットスーパーのピッキング業務が選ばれました。

ネットスーパーの運用に関して、当初は紙のリストと目視によるマニュアル作業で商品ピッキングを行う予定でした。しかし実証実験をしてみると、乳製品やワインなどのデザインの類似するパッケージが多い商品は、目視での識別が難しいためにピッキングに時間がかかり、また商品の取り違えなどのミスも起こりやすいことが判明しました。そこで、ピッキングにおける商品判別方法を目視からバーコード・スキャンに切り替え、Scandit Smart Data Capture技術を組み込んだピッキングアプリを開発して利用することにしました。

ピッキングアプリの利用開始時期をネットスーパーのサービス開始に間に合わせるために急ピッチで開発を進め、アプリ開発を担当したマインドアイル株式会社の協力もあり、約3ヶ月という短期間でバーコード・スキャンによるピッキングシステムの開発が完了しました。

その後のテストやピッキング担当スタッフへの教育などを経て、2021年10月のネットスーパーサービス開始からスキャンディットを搭載したピッキングアプリが利用されています。

「(スキャンディットを組み込んだピッキングアプリは)バーコードスキャン専用機と比較しても遜色がなく、ピッキングの担当スタッフも”こんなに速くて正確なのか”とスキャンディットのスピードと精度に驚いていました」と田中氏は振り返ります。

このピッキングアプリに組み込まれたのは、スキャンディットのScandit Barcode Scanner SDKです。

「Barcode Scanner SDK」は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末のネイティブアプリ用の、高性能で高精度のバーコードスキャン、文字認識(OCR)、拡張現実(AR)などの機能が統合された開発キット(SDK)です。

スマートフォンを高性能かつ高精度のバーコードスキャナーとしても利用することで、バーコードスキャン専用機などのハードウエア導入コストを削減し、かつピッキング時間の大幅な短縮と、ピッキングミスの削減が可能となります。

スキャンディットの技術は非常に優れています。同社のスキャン・エンジンは、他のスキャン・エンジンとは比較にならないほどのスピードと精度を実現しています

オーケー株式会社
執行役員 IT本部長
田中 覚氏

ピッキングの時間を大幅に短縮、ミスもほぼゼロに

スキャンディット導入の効果としてまず挙げられるのは、ピッキング時間の短縮です。紙のリストを使った目視によるマニュアル作業では1商品あたり5秒かかっていたピッキングが、スキャンディット搭載ピッキングアプリを使うことで2秒に短縮できました。

しかし最も重要な効果は、以前は6%程あったピッキングミス率をほぼ0%に削減できたことだと、田中氏は強調しました。「ピッキング担当者がピッキングを行った後に、パッキング担当者が商品のクロスチェックをしています。ピッキング時に間違いに気付ければすぐにピッキングし直せば良いだけですが、パッキング時に間違いに気づいた場合は一連のプロセスをピッキングに戻してやり直す必要があります。また、万が一ピッキングミスに気づかないまま配送してまった場合は、お客様にご迷惑をおかけしてしまいますし、店舗にとってもロスになってしまいます。ですので、ピッキングミスがなくなったことはとても大きな効果です」と話します。実際にネットスーパーの開店から現在まで、ピッキングのミスは発生していません。

また、業務品質の均質化も効果の一つに挙げられます。「新人スタッフでも熟練スタッフと同程度のスピードと精度でピッキング業務ができるようになったことは大きな成果です」と田中氏。

その他、3ヶ月という短期間でハードウェアコストをかけずに、購入済みスマートフォンでバーコードスキャンができるようになったことも、スキャンディット採用の効果です。追加入手もしやすいスマートフォンのアプリとして導入できたことで、今後の拡張も容易になります。

オーケーのネットスーパーは現在4店舗で展開していて、今後も順次拡大していく予定です。

今後の展望:スキャンディットを活用してオペレーション効率化を行い、スタッフの作業負荷をさらに減らすことを目指す

ネットスーパーのピッキング業務のほかにも、スキャンディットを使って店舗スタッフの負荷を軽減する取り組みを進めています。その一つがPOP管理業務の効率化です。

オーケーではPOPの表記内容は厳密に管理されており、変更の必要がある場合には正しいタイミングでPOPを差し替える必要があります。しかし、店内商品数が膨大で、POPに記載される価格やコメントの内容も店舗によって異なるため、確認作業も容易ではありません。

そこで、「POPにQRコードを記載し、スキャンディット搭載のスマートフォンアプリで読み取ることにしました。QRコードに含まれたバージョン情報を確認することで、お客様の目に触れているのが正しいPOPか否かを瞬時に判別できるようになります。この取り組みによって、(今までの目視による確認に比べて)大幅に業務を効率化でき、確認漏れも防ぐことができるようになります」と田中氏。

「ピッキングもPOPの正誤チェックも間違いが許されず、担当スタッフがストレスを感じる業務ですが、スキャンディットを活用することで業務を効率化してスタッフ負荷を軽減できることが明らかになりました。今後もさらにスキャンディットを活用したDXを推進し、スタッフ負荷の軽減と店舗オペレーションの効率化を進めていきます」と田中氏は今後の展望を語りました。

お客様導入事例

Colruyt

同社は店舗業務最適化の一環として、ハンディターミナルの使用をやめ、1万6,000人を超える店員に高性能なスキャンディットの技術を搭載したスマートフォンを支給しました。

The Warehouse

In equipping store team members with scanning-enabled consumer devices, The Warehouse reduced total cost of ownership (TCO) three times over compared to the expensive, dedicated devices and smartphone sleds they had previously used.

イオンリテール「レジゴー」

利用者の67%以上がリピート意欲を示す、超高速で革新的なセルフスキャン・レジ