一括スキャンを活用して売価チェックにかかる時間を半分に短縮

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主な結果

  • 一括スキャンを活用して売価チェックにかかる時間を半分に短縮
  • 比較的安価なスマートフォンでも安定した読み取りを実現
  • 青果と電子棚札を連携させるバーコードスキャンにスキャンディットを採用

統合

Barcode Scanner SDK, MatrixScan

地域

日本

業界

小売り

「商売はお客様のためにある」という哲学のもと、福島県を中心に宮城県、山形県、栃木県、茨城県の5県に248店舗を展開している株式会社ヨークベニマル(*1)。生鮮食品や惣菜をはじめ、食料品に日用雑貨、家庭用品や衣料品の販売を通して、毎日の暮らしを豊かに楽しく便利にしている同社は、「売価チェックアプリ」と「青果デジプラアプリ」という2つのアプリにスキャンディットを採用し、店舗業務の効率化と正確性の向上に取り組んでいます。

*1:令和6年2月末現在

「スキャンディットの一括スキャンにより、売価チェックにかかる時間を半分に短縮でき、ミスのない正確な価格チェックを実現しました。また、電子棚札を導入している青果部門でデジプラのチェックにスキャンディットを活用して、正確で迅速な作業を実現できました」

株式会社ヨークベニマル
DX戦略室
システム企画部 マネジャー
郡司稔也 氏

●店舗業務に求められる正確で迅速な売価変更のDX推進

スーパーマーケットの店舗業務が抱えている売価変更の課題について、株式会社ヨークベニマルの郡司稔也 氏は、次のように説明します。

「一般的なスーパーマーケットの売価変更では、古い価格の値札を新しい価格の値札に交換した後に、1点ずつ目視で売価をチェックして、紙の作業表に記入しています。売価変更は、主に開店前の忙しい時間帯に行われるので、店舗で働く人たちにとっては、大きな業務負担となっています。もしも、変更した値札に間違いがあれば、バックヤードに戻って価格のPOPを印刷し直す必要があります。また、価格の見誤りなどがあれば、お客様にご迷惑をおかけしてしまいます。そうしたミスを防ぐために、売価チェックを効率よく正確に処理するDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められていました」。

売価チェックの他にも、同社ではもうひとつの課題がありました。郡司氏は「売価変更を迅速に処理するデジタル技術に、デジプラと呼ばれる電子棚札があります。デジプラを導入すると、売価に変更があったときに値札を印刷し直さなくても、PCやスマートフォンから一括で更新できます。このデジプラを活用するためには、商品のバーコードを読み取って連動する電子棚札に登録する作業が必要になります。この業務でも、正確で迅速なバーコードの読み取りが必要でした」と話します。

●一括スキャンの速度と精度を高く評価して売価チェックアプリに採用

「売価チェックアプリ」にスキャンディットを採用した経緯について、郡司氏は「以前からスキャンディットには注目していました。3年ほど前から、iPhone SEのような比較的安価のスマートフォンでも、スキャンディトを使った一括スキャンが可能になると検証できたので、導入を進めてきました」と話します。

さらに「スマートフォンによるバーコードスキャンだけならば、他にも安価なエンジンを採用するという選択肢もありましたが、我々が注目したのは一括スキャンの速度と精度にありました。売価チェックのために商品が陳列された棚のバーコードを一つ一つスキャンしていくと、慣れている担当者でも1棚に2分ほどの時間がかかります。しかし、一括スキャンで一つの棚をまとめてスキャンできると、作業時間は1分を切ります。半分の削減です。朝の忙しい時間に、それだけの効率化を実現できれば、売り場の担当者の業務負担も大きく軽減されます」と郡司氏は採用の効果を説明します。

●湾曲したバーコードも正確に読み取る性能に注目し青果デジプラアプリにも採用

「青果デジプラアプリ」でもスキャンディットを採用した理由について、郡司氏は「スキャンディットの読み取り精度を評価しました。青果に貼られているバーコードは、ラップの上で湾曲になっていたりして、常に平面とは限りません。そうしたバーコードでも、スキャンディットならば正確に読み取ります。検討段階で、他のスキャンエンジンも比較したのですが、一括スキャン機能だけでなくシングルスキャンにおいても読み取り精度の面で圧倒的にスキャンディットが高性能でした。そこで、青果デジプラアプリのスキャンにもスキャンディットを採用しました。アプリの開発においては、協力会社とスキャンディットの技術者が連携してくれたので、円滑に進みました。青果デジプラアプリは、2025年の2月から全店舗で本格的な運用を開始します」と話します。

すでに導入している店舗における効果について、郡司氏は「スキャンディットの読み取り精度には満足しています。導入した店舗から、ヘルプデスクなどに青果デジプラアプリに関する問い合わせがないので、正確にバーコードを読み取っていると評価しています」と補足します。

●電子作業表への自動転記機能を待って売価チェックアプリの本格導入を推進し、AIを活用した陳列登録データの解析なども検討

一括スキャンを活用した「売価チェックアプリ」の今後の展開について、郡司氏は「現在は、一括スキャンで収集したデータを電子作業表アプリに転送するシステムを開発しています。この自動転送システムが完成すれば、本格的に全店舗への展開を推進していきます。また、一括スキャンを活用した売価チェックが全店で可能になれば、短期間のトレーニングで誰でも売価チェックができるようになります。そうなれば、売り場の担当者の業務負担も減り、店舗業務のDX推進も加速していきます」と期待を述べます。

さらに、今後に向けた構想として「一括スキャンを利用した陳列登録への活用も検討しています。値札などのPOPとバーコードを読み込んで、売り場をデータ化する取り組みです。現状の仕組みでは、陳列棚のバーコードを一つ一つ読み込んで登録しているので、データ化には手間と時間がかかります。それに対して、一括スキャンで一つの棚を短時間でデータ化できるようになれば、陳列登録が正確かつ短時間で処理できます。将来的には、陳列登録データをAIで解析して、発注業務の効率化や顧客サービスの充実、売り場の提案力アップなどにつなげていきたいと考えています」と展望を語ります。

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