SBB CFF FFS

スイス連邦鉄道(SBB)は、ScanditのSmart Data Catureを採用して、効率化とコスト削減を推進しています。

SBBはScanditのデータキャプチャ技術を活用して、貨物や郵便物の追跡ソリューションを迅速に展開できました。モバイルデバイスとWeb上でバーコードスキャンのワークフローを構築し、既存のITシステムにシームレスに統合されたバックエンドクラウドサービスを使用しています。

Scandit Smart Data Captureにより、専用のバーコードスキャナーを廃止してスマートフォンに置き換え、鉄道網全体で配達追跡を効率化できました。

出発点:スマートフォンを使った追跡ソリューションの導入で、ビジネスの成功を実現

SBBのカンパニーメール部門は、鉄道システム上を移動する全ての社内貨物の集配を担い、輸送時の品質管理と総合的な顧客満足度を保証しています。SBBは、社内の郵便物、小包、パレット、顧客の荷物をシステム全体で追跡する効率的でコスト効率の良い方法を必要としていました。多くの企業がそうであるように、鉄道やトラックで配達する荷物を追跡するために、専用のバーコードスキャナーを使用していました。しかし、SBBの専用のバーコードスキャナーは故障が頻繁に起きるにも関わらず修理に時間を要するため、従業員は常に複数のデバイスを持ち運び、日常業務を行っていました。

SBBはこの問題を解決し、より効率的で柔軟性のあるソリューションを展開すべく、堅牢性の高いスマートデバイスで稼働し、開発コストが40%も抑えられる、スマートフォンベースのバーコードスキャンソリューションへの投資を決定しました。

さらに、堅牢性の高いスマートデバイスと従来の専用バーコードスキャナーのコストを比較した場合、4年間で総所有コスト(TCO)を75%削減できると、SBBは試算しています。

ビジョン:軽量なスマートデバイス1台で社内の配達を追跡

SBBは、従業員が1台のデバイスからトラックや鉄道車両による社内配送をより効率的かつ正確に追跡し、SBBのカンパニーメール部門内の品質管理を改善できるモバイル追跡アプリを構想していました。

SBBのITチームは、最新のスマートフォン機能を活用し、既存のWindowsCEバーコードスキャンワークフローをモバイルアプリに適応させることで、従業員の生産性を向上させたいと考えていました。
スマートフォンによるスキャンであれば、1台のデバイスで全ての追跡作業が完了でき、同時に、GPS、電子メール、電話のほか、将来的には業務用アプリケーションへのアクセスなど、従業員が効率よく仕事をするための重要なデバイスになります。

ソリューション:既存のITと容易に統合できる、将来を見据えたモバイルソリューション

理想的な追跡ソリューションとしてSBBが挙げた要件は、構築が簡単で、スピーディに導入でき、既存のITシステムと統合できることでした。しかし、最も重要視したポイントは、ユーザビリティです。暗かったり明るすぎたりする悪条件下でも、専用のバーコードスキャナーと同等のスキャン性能を提供し、高速・高精度なバーコードスキャンができる技術力でした。

アプリの開発期間に何ヶ月を時間を要したり、先行のパイロットリソースをすることなく、SBBの要件を満たす答えは1つだけでした。Scanditです。エンタープライズ要件を満たすスキャン性能、バーコードスキャンのワークフローの短期間設計・構築、既存システムとのIT統合など、全てのニーズに適合しました。

結果:生産性の向上とトレーサビリティの効率化

SBBでは、スマートフォンを使って鉄道網全体でカンパニーメールの配達をスキャンし、追跡できるようになり、大きな効果を感じています。

Scanditを採用したことで、SBBは成功裡にMotorola MC70およびMC75モバイルコンピューターに置き換えることができました。プロジェクトの開始から完了までわずか8週間で、モバイル追跡アプリケーションを従業員のスマートフォンに迅速に統合・展開することができました。またスマートフォンを採用することで、ハードウェアコストを削減しながら、バーコードスキャンができるデバイスの台数を3倍に増やしました。

スマートフォンの優れた機能とScandit のデータキャプチャの活用により、SBBの従業員は軽量な1台のデバイスで全ての配達ワークフローを管理できるようになり、生産性の向上につながった他、ITコストの削減を実現しています。一方、SBBのIT部門は、ScanditのWebダッシュボードを活用してシームレスなモバイルアプリケーションのライフサイクル管理ができるようになり、ユーザー管理が容易になっただけでなく、フィールドテストや実装のためのアプリを迅速に再配布できるようにもなりました。

Scanditのユーザーインターフェイスは、専用スキャナーの旧式のユーザーインターフェイスと比較して使いやすく、SBBがScanditを導入してから従業員の満足度が向上したという報告もあります。SBBの従業員は、スマートフォンを使った新しいソリューションをすぐに習得し、無理なく使いこなしています。

社内アンケートでは、5人中4人が「Scanditは悪条件下でも専用スキャナーと同等以上の優れたスキャン性能を発揮している」と回答しています。

SBBは、Scanditの導入により、従業員の生産性の向上、ITコストの削減に成功し、専用スキャナーを将来を見据えたモバイル戦略に置き換えることに成功しました。

train station

「Scandit を活用することで、私たちはひとつスマートデバイスで全ての追跡に対応できる仕組みを構築することができました。モバイルアプリは操作も簡単で、従業員もストレスなく利用しています。」
SBB
Ernst Kienzle氏