最適なバーコードスキャナーを選ぶための比較ガイド
目次
プロダクトリーダーやITリーダーにとって、デバイス群の更新は単なるコスト削減の機会ではありません。新たなビジネス価値を創出するチャンスでもあります。
バーコードスキャンハードウェアは、ビジネスデータの取得において極めて重要な役割を果たします。適切なデバイスを選ぶことで、現場の作業スピードが向上し、データの精度も確保されるため、経営層は確信を持って意思決定を下せるようになります。
それだけではありません。Staples Canadaでは、バーコードスキャナーをアップグレードすることで、ハードウェアコストを45%削減しただけでなく、従業員の作業時間を数千時間短縮し、在庫精度100%を達成しました。
Scanditの高度なバーコードスキャンソフトウェアは、あらゆるスマートデバイスで動作します。Scanditエンタープライズレベルサクセスチームは、世界で2,100社を超える顧客への導入実績と、プロダクトエンジニアリングチームによるデバイステストに基づいて、実際の顧客がそれぞれの環境に最適なデバイスを選択するためのガイドを作成しました。本ガイドは、実際の経験とデータに基づいています。
標準に満足せず、高速・高精度を追求する
お使いのデバイス群が更新サイクルの終盤にある場合は、「必要最低限の入れ替え」だけでなく、より戦略的な選択肢も視野に入れて検討してみてください。チームがレガシーハードウェアの問題を抱えている場合は、ファームウェアのアップデートやOSのパッチ以外の解決策を検討してください。
最新のスマートデバイスやソフトウェアは、バーコードをリアルタイムの洞察に結び付け、プロセスを自動化することができます。これにより、「ユーザーはバーコードをどれだけ早くスキャンできるか」という質問は、「これらのデバイスは、どのようにコストを削減し、従業員の満足度を高め、顧客ロイヤルティを向上させるのか」という質問に変わります。
ただし、ロードマップを見直す前に、選択肢を評価し、ハードウェアの選択が従業員、顧客、業務に与える影響を見極める必要があります。
では、詳細を見ていきましょう。
スキャン精度を左右する、最適なスキャナー選びのポイント
すべてのバーコードスキャナーには、センサー、処理ユニットとメモリユニット、ディスプレイの3つの基本要素が必要です。多くのスキャナーは、データ転送のためにサーバーにネットワーク接続されています。
従来のレーザー式バーコードスキャナーも依然として使用されていますが、本ガイドではスマートデバイスとハンドヘルドコンピュータに焦点を当てています。これらのデバイスは、バーコード情報の取得に何らかのイメージャーまたはカメラを使用し、オンボードプロセッサ上で実行されるソフトウェアでデータを処理します。
レーザースキャナーを使用している場合は、より効率的でコスト効果が高い可能性があるスマートデバイスへのアップグレードを検討してください。また、ワイヤレスバーコードスキャナーをお探しの場合は、どのスマートデバイスであってもこの要件を満たします。
本ガイドでは、以下のデバイスタイプについて取り上げます:
スマートフォンとタブレット | 専用ハンディ端末 | |
---|---|---|
例 | Apple iPhone、Apple iPad、Samsung Galaxy、Xiaomi 14、Google Pixel 8a、Samsung Galaxy A52 | Zebra TC21、TC22、TC52、TC53、Honeywell CT40、CT60 |
主な用途 | 一般消費者向けに設計されましたが、現在ではBYOD(Bring Your Own Device)プログラムや職場のデバイスに頻繁に採用されています。 | 専門業務や産業環境でのタスク専用に設計されています。 |
耐環境仕様のオプション有無 | はい (例:CAT S62、Kyocera DuraForce PRO 2、Samsung XCover6 Pro) | はい (例:Winmate E500、Zebra TC7X) |
バーコードスキャン関連の主要な機能 |
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アプリケーション | 消費者向けアプリと企業向けアプリ | 企業向けアプリ |
オペレーティングシステム | 通常はAndroidまたはiOS | Android、Linux、カスタムオペレーティングシステムを含む多様なオペレーティングシステム |
価格帯 | 通常は専用ハンディ端末よりも低価格 | 通常は消費者向けスマートデバイスよりも高価 |
デバイスコストについては、以下の単価帯(米ドル)を基準としています。
低 | 中 | 高 |
---|---|---|
200ドル未満 基本的な処理能力とカメラ機能 例:Samsung Galaxy A14、Samsung Galaxy Xcover 7、Nokia X20、CAT S62 pro、Xaomi Redmi 9A | 200ドル~500ドル より高度な処理能力とカメラセンサー 例:Samsung XCover 6 Pro、XCover 7 pro、Google Pixel 8、CAT S41 | 500ドル以上 高度なアーキテクチャ、高解像度カメラ、高度な画像処理 例:Samsung Galaxy S10 EE、iPhone 16 |
スキャン方法に最適化されたデバイスを見極める
つい、馴染みのあるベンダーの最新デバイスを購入したり、従業員がすでに使用しているデバイスを選択したり、あるいは単に最も安価なオプションに飛びつきたくなるものです。
しかし、「すべてがうまくいきますように」と願うよりも、事前に少し時間をかけて検討する方が、長期的に低リスクで現実的なアプローチです。ユーザーが現在どのようにスキャンしているかを把握し、今後どのようなユーザーエクスペリエンスを提供したいのかを思い描いてください。
導入前にチェックすべき、バーコードスキャナーの選定基準5つ
チームに最適なバーコードスキャナーを選ぶには、まず「どんな業務に使うのか」を明確にすることが重要です。必要な機能が明確になれば、選定の軸も定まり、効率よく比較検討できます。以下の5つの観点をチェックしてみましょう。
1. スキャン回数と頻度
- スキャン回数:1日あたり数百回スキャンするのか、数千回スキャンするのか?
- スキャン頻度:1分に複数回スキャンするのか、1時間に数回なのか?
2. バッテリー持続時間
- 現状、1回の充電でフルシフト稼働が可能か?
- 基本的にデバイスは充電クレードルに収納されていますか?
- 従業員は予備のバッテリーを利用できますか?また、デバイスはホットスワップへ対応していますか?
- 従業員は長時間使用可能なバッテリーパック付属のデバイスを携帯することへの不満はないか?
3. スキャン環境
- バーコードは小さかったり、印刷が不鮮明であったり、損傷していたりすることが多いですか?
- スキャンは過酷な環境(頻繁な衝撃、高湿度、水滴、粉塵など)の中で行われますか?
- スキャン環境の照明はどのようなタイプですか(例:明るい店舗照明、低照度の倉庫、またはその混合)?
- ユーザーは離れた所からスキャンしますか(例:商品が積み重ねられている、または手の届きにくい場所に置かれている場合)?
- ユーザーは手袋、安全ゴーグル、またはデバイス操作の邪魔になる可能性のある服装を着用していますか?
4. ユーザー体験(UX)
- デバイスは長時間のスキャン作業(例:8時間連続のシフト)でも使用可能である必要がありますか?
- ユーザーは、スキャンワークフローに関するガイダンス(拡張現実など)が必要ですか?
- ユーザーは過酷な視覚条件や騒がしい環境下で明確なフィードバック(音、振動、ハプティクスなど)を必要としますか?
- ユーザーは同じデバイスで他のアプリにもアクセスする必要がありますか?
5. 既存ITシステムとの連携
- 継続的なネットワーク接続は必要ですか?
- データのバックアップと復元はどのように管理されますか?
- デバイスはモバイルデバイス管理(MDM)またはエンタープライズモビリティ管理(EMM)ソリューションに対応する必要がありますか?
- デバイスは、セキュリティやプライバシーに関する規則に準拠する必要がありますか?
新しいバーコードスキャナーを導入することによって解決したい課題をリストアップし、そのために必要なデバイスの機能を特定してください。次のセクションでは、バーコードスキャンの性能に影響を与えるハードウェア機能について説明します。
バーコードスキャナーを選ぶ際に確認すべき9つの機能
今日のデバイスは、かつてないほど高性能です。低価格のスマートフォンであっても、適切なソフトウェアと組み合わせることでスキャン効率を大幅に向上させることができます。
基本的に、あらゆるユーザーと予算に対応する製品があります。
❗本ガイドでは主にハードウェアの選択について取り上げていますが、ビジネス価値を最大限に引き出すためには、ハードウェアとソフトウェアの適切な組み合わせが必要です。多くの場合、これらは別々に調達する必要があります。 ソフトウェアに関するガイダンスについては、適切なバーコードスキャンソフトウェアの選択に関するScanditエキスパートガイドをご確認ください。
ガイドを読むソフトウェアに関するガイダンスについては、適切なバーコードスキャンソフトウェアの選択に関するScanditエキスパートガイドをご確認ください。以下のセクションでは、バーコードスキャンハードウェアを選択する際の評価ポイントについて説明します。評価ポイントは、ユースケースによって重要度が異なります。
たとえば、小売店の在庫管理のように大量にスキャンする状況では、スキャンの速度と精度が非常に重要です。そのような店では、従業員は一般的に1日あたり数百点の商品をスキャンします。一方、配送ドライバーが1時間に5~10個のパッケージラベルをスキャンするような、アイテム数が少ない場合では、これらの要素はそれほど重要ではありません。
1. スキャン時間(速度)
重要である理由
スキャン時間は、バーコードをキャプチャしてデコードし、結果を表示するまでの絶対時間です。ユーザーは、使い慣れているアプリと同等の性能を期待します。そして、企業はバーコードスキャンに費やす時間を最小限に抑えたいと考えています。
確認すべきポイント
- カメラが対象物に焦点を合わせる速度とシャッター速度。
- ラベルデータをキャプチャしてデコードするまでの時間。
- デコードからユーザーへの表示までの遅延(これはバーコードスキャンソフトウェアによって大きく左右されます)。
予算に応じた選択肢
低 安価なバーコードスキャナーは、時間が問題にならない単一のバーコードをスキャンする場合に適しています。 | 高 頻度が高く大量のスキャンには、高いカメラフレームレートと高速CPUが必要です。 |
2. スキャン精度
重要である理由
精度とは、スキャナーがバーコードを正常にスキャンしたと認識したものの、実際には誤ってデコードした回数の割合です。
通常、誤検出率として表され、この数値が高いほど再スキャンやエラーの発生確率が高くなります。これはユーザーを苛立たせ、下流工程で不正確さやエラー処理コストの発生につながります。
バーコードの特性(サイズ、ラベルの状態、カメラからの距離など)は、センサーによるデータキャプチャの速度と精度に影響を及ぼします。照明、反射、ほこりなどの環境要因も精度に影響を与えます。
確認すべきポイント
- カメラセンサーの解像度と、シーンの変化に対する感度(ISO、絞り、シャッター速度)。
- オートフォーカス(位相差オートフォーカス、デュアルピクセルPDAF、または固定ピクセルAF)、デジタルズーム、ノイズリダクションなど、高度な画像処理機能。
予算に応じた選択肢
低 低価格のバーコードスキャナーは、バーコードラベルが明確で、照明が十分で、容易にアクセスできる環境に適しています。 | 高 変化しやすい、または劣化した条件下では、データを正確にキャプチャするために高度なカメラハードウェアと画像処理が必要です。 |
3. スキャン範囲
重要である理由
ユーザーが不自然な角度で身体を傾けたり、曲げたり、伸ばしたりする必要なく、より離れた場所からラベルをキャプチャできるバーコードスキャナーが必要となる状況は多くあります。たとえば、小売店の棚の一番下にあるパッケージや、床から高い位置に保管されたパレットをスキャンする場合などです。
大量のスキャンが必要な状況では、スキャンに時間がかかることで作業効率が低下するため、より広いスキャン範囲に対応するデバイスが重要になります。
確認すべきポイント
予算に応じた選択肢
低 ユーザーがデバイスをラベルに近づけて使用する場合(スキャン範囲が狭い)、固定焦点カメラまたは基本的な可変焦点カメラと低解像度センサーを搭載した安価なバーコードスキャナーモデルが適しています。 | 高 高解像度センサー、改善された光収集性能、長い焦点距離、高度なオートフォーカスシステム、ノイズリダクション機能を備え、より長いスキャン距離に対応します。 |
4. 低照度性能
重要である理由
実際のスキャン環境が理想的な照明条件であることはほとんどありません。倉庫の床は明るく照らされていたとしても、スキャン対象のパッケージに棚の影がかかっていたり、倉庫内が暗かったりする可能性があります。配送ドライバーは、午前中の太陽の下では何の問題もなくスキャンしてバンに荷物を積み込むことができても、夜が近づくと苦労するかもしれません。
低照度環境での性能が低いバーコードスキャナーでは、繰り返しスキャンに失敗し、作業が遅れ、ユーザーを苛立たせてしまいます。
確認すべきポイント
- ISO感度の高い大型センサーは、暗い環境でもより多くの光を捉えることができます。
- 絞りが大きければ、センサーへの光の透過量は増加します。
- 長時間の露出では手ブレの影響がより顕著になるため、手ぶれ補正機能によって手ブレによるぼけを最小限に抑えます。
予算に応じた選択肢
低 低価格のバーコードスキャナーは、イメージセンサーが小型で、絞り口径が狭く、基本的な画像処理機能しか備えていないため、常に明るい環境に適しています。 | 高 より多くの光を取り込むセンサーと、コントラストを向上させノイズを低減する画像処理アルゴリズムを搭載しているため、さまざまな照明条件に対応可能です。 |
5. 電力効率
重要である理由
従業員が充電せずにデバイスを丸一日使用できれば、生産性と満足度が大幅に向上します。ユーザーが1日あたり数百回から数千回のスキャンを実行し、電源へのアクセスが容易ではない、または不可能である環境では、バッテリー寿命は特に重要です。
バッテリー寿命はミリアンペア時(mAh)で測定されますが、数値が大きいほど充電間隔が長くなるわけではありません。
確認すべきポイント
- 電力消費には、画面のバックライト、リフレッシュレート、プロセッサレベルとオペレーティングシステムレベルでの電力管理スキームの複雑さなど、多くの要因が影響します。
予算に応じた選択肢
低 電力管理機能が高度でないため、オペレーション効率が低下します。ただし、5000 mAhのバッテリーを搭載した新しい低価格スマートフォン(Moto 5G(2025)など)は、バッテリー寿命が大幅に改善されており、一部の用途では十分かもしれません。 | 高 バッテリー容量を拡大するのではなく、ハードウェアとソフトウェアの電力管理技術を活用してバッテリー寿命を延長します(例:AppleのBionicシリコンは、高性能コアと高効率コアにワークロードを分割し、最新のQualcommシリコンは高効率メインコアに重点を置いています)。 |
6. 人間工学
重要である理由
デバイスの人間工学は、デバイスの筐体、入力コントロール、および画面の物理的な設計を指します。これはバーコードスキャンの効率、ユーザーの快適性、健康に影響を及ぼします。
人間工学が不十分なデバイスを使用して長時間繰り返しスキャン作業を行った場合、手の疲労、手首の痛み、反復性ストレス障害を引き起こす可能性があります。この傾向は倉庫や小売店などの高ボリューム環境で特に顕著です。
確認すべきポイント
- 人間工学の要素には、デバイスの重量とバランス、グリップの快適性、ボタンの配置、全体的なフォームファクター(サイズ、形状、スタイル)が含まれます。
- 軽量なデバイスは、長時間使用時の腕や手首の疲労を軽減します。重量配分が適切であれば、デバイスの重心が偏ったり、持ちにくさを感じたりしなくなります。
- グリップ表面のテクスチャと形状は、さまざまな手のサイズのユーザーがデバイスを操作する方法や、手袋を着用した状態での動作に影響を与えます。
予算に応じた選択肢
低 低ボリュームの使用には十分ですが、一般的に重量が重く、経年劣化するプラスチック素材を使用しています。 | 高 人間工学的設計、軽量化、グリップテクスチャの改善が重視されています。 繰り返し実行される長時間のスキャン作業に最適です。 |
7. 耐久性
重要である理由
耐久性のあるデバイスは、落下、湿気、ほこり、極端な高温および低温、化学物質への暴露などの過酷な環境から内部ハードウェアを保護します。耐環境仕様でない場合、デバイス画面が割れたり、部品が故障したりして、ダウンタイムや交換のコストが高額になる可能性があります。
保護ケースは、時折乱暴な取り扱いが発生する環境向けのより安価な代替ソリューションですが、厚みが増したり、機能が制限されたりする可能性があります。
確認すべきポイント
- 強化された筐体、密封されたポート、衝撃吸収材、強化ディスプレイ、広い動作温度範囲。
- 必要に応じて、軍事規格の落下試験(MIL-STD-810G)や、防塵や水没対策のための高IP等級(IP65/IP67)などの規格認証を取得していること。
予算に応じた選択肢
低 安価なバーコードスキャナーは、保護機能が最小限で、いかなる試験規格にも認証されていません。通常、時折の軽い落下や、最小限の保護で十分な環境条件には耐えることができます。 | 高 衝撃吸収材を使用した強化筐体、密閉型のボタンとポート、強化ディスプレイガラス、業界標準の認証取得など、保護機能が強化されています。 |
8. 複数バーコードのスキャン(バッチスキャン)
重要である理由
複数バーコードスキャン(バッチスキャン)の機能により、ユーザーは同時に複数のバーコードをキャプチャすることができます。これにより、スキャン効率が大幅に向上する可能性があります。
複数のバーコードを同時にスキャンするには、2つの機能が必要です。まず、カメラの視野内で複数のバーコードをキャプチャして認識する機能です。次に、異なるシンボロジーを同時にデコードする機能です(例:UPCバーコードとEANバーコードが貼られたパッケージが並んだ棚)。
確認すべきポイント
対応しているソフトウェア(MatrixScan)に加え、複数バーコードスキャンには以下が必要です。
- より高いCPU処理能力。実際の仕様は、スキャンソフトウェアの設計と最適化方法によって異なります。処理能力が高いほど、スキャン範囲は広くなり、カメラのフレーム内でキャプチャできるバーコードの数が増えます。たとえば、Scandit MatrixScanは、Qualcomm Snapdragon 660、Samsung Exynos 9XXXシリーズ、またはそれ以上のプロセッサーを搭載し、RAMが4GB以上のデバイスで最も効果的に動作します。
- 高解像度カメラ(4K)、12MP以上、およびバーコードスキャンソフトウェアに送信する前に画像を「クリーンアップ」できる画像処理機能(光学式手ぶれ補正など)。
- PDAFとレンジファインダー技術を採用しているデバイスは、複数の対象物に高速かつ正確にフォーカスできます。
- 視野角(度数で測定)が広いカメラは、より多くのラベルをキャプチャすることができます。たとえば、標準的なスマートフォンカメラの視野角は約85度ですが、超広角カメラでは120度まで広がります。
予算に応じた選択肢
低 低価格モデルが適しているのは、カメラの視野内のバーコードが少なく、シンボロジーのバリエーションがほとんどない状況に限られます。 | 高 可変焦点、広視野角、専用の画像処理ユニットを搭載した高解像度カメラは、1フレーム内で複数のバーコードを識別し、低コントラストや歪みなどの厳しい条件にも対応することができます。 |
9. 小さなバーコードと電子棚札
重要である理由
特定の用途では、小さな物体(化粧品や電子機器のパッケージなど)に印刷された小さなバーコードや電子棚札(ESL)を読み取るデバイスが必要です。身体的負荷(屈むや手を伸ばすなど)をかけずにこれらのバーコードをスキャンできることで、ユーザーの利便性は向上し、スキャン作業は高速化します。
確認すべきポイント
小さなバーコードやESLをデコードする機能は、デバイスカメラの解像度、オートフォーカス、露出機能によって異なります。
予算に応じた選択肢
低 低価格のバーコードスキャナーは、小さなバーコードに対応する頻度が低い場合や、ユーザーがカメラをラベルの近くに簡単に配置できる状況では正常に機能します。ただし、スキャンにより多くの手動作業を必要とします。 | 高 可変焦点と高度な画像処理ユニットを搭載した高解像度カメラは、ソフトウェアがデータを正確にデコードするのに十分な精度でバーコード要素をキャプチャし、識別することができます。 |
ビジネスに最適なバーコードスキャナーの選び方
最適なバーコードスキャナーを選択するために必要なのは、単なるハードウェアの仕様の比較だけではありません。テクノロジーを従業員の実際の業務、環境、ビジネス目標に合わせて調整することが重要です。
また、ハードウェアだけでは、ビジネスに必要なパフォーマンスを実現することはできません。選択肢を検討する際には、ハードウェアとバーコードスキャンソフトウェアを適切に組み合わせることが、コスト削減、効率化、ユーザーエクスペリエンスとカスタマーエクスペリエンスの向上につながることを忘れないでください。
Scanditには、小売、旅行、物流業界の大手企業をはじめとする数千社のお客様によるバーコードスキャナーのアップグレードをサポートしてきた実績があります。
- エンタープライズレベルのサポート:構想から運用開始、保守まで、高品質なサポートを提供します。Scanditのエンタープライズレベルサクセスチームには、お客様の環境を再現し、さまざまなデバイスをテストし、ベンチマークを生成して、ビジネスに最適なデバイスの選択を支援するデバイスソリューショングループが含まれます。また、問題解決と採用率向上を支援するため、動画ガイドとオンサイトサポートを提供します。
- 変更管理:Scanditのエンタープライズレベルサクセスチームは、組織のテクノロジー採用における確立されたベストプラクティスを導入することで、新しいバーコードスキャナーの円滑な採用を支援します。ステークホルダーとの包括的な連携、構造化されたパイロットプログラム、カスタマイズされたトレーニングを通じて、チームは円滑なロールアウト、明確なコミュニケーション、および抵抗点の克服を保証します。
- あらゆる開発環境と作業量に対応するSDKオプション:ハードウェアの仕様は重要ですが、多くのビジネス要件を満たす鍵となるのはバーコードスキャンに使用されるソフトウェアです。Scanditのバーコードスキャンソフトウェアは、幅広いスマートデバイスとハンドヘルドコンピュータにエンタープライズグレードのスキャン性能を提供します。