Scandit Express製品紹介:すぐに使えるアプリ


製品概要

Scandit Expressは、スマートフォン、タブレット、またはハンドヘルド端末上の既存アプリやソフトウェアに、高度なバーコード・テキスト・IDスキャン機能をすぐに追加できるアプリケーションです。
ソフトウェアの変更やコーディングは最小限で、あらゆるアプリやシステムと互換性があります。

Scandit Express ユーザーは、次の4つの方法でスキャンデータを任意のアプリに取り込むことができます。

  1. キーボードにスキャンボタンを追加して、任意のテキストフィールドに入力(キーボードウェッジ方式)
  2. スキャンデータをCSVまたはGoogleスプレッドシートにエクスポートし、既存システムに合わせたフォーマットに設定
  3. クイックアクセスボタンやハードウェアボタンを使ってスキャンし、テキスト入力欄がないアプリにも直接データ送信(現在はAndroidのみ対応)
  4. Safariブラウザの任意のテキストフィールドからスキャンボタンで読み取り

システムアプリが別の端末で動作している場合でも、Scandit Express にはデバイスペアリング機能が搭載されています。
この低レベルの連携により、Bluetooth やオンライン接続を通じて、Scandit Express で取得したデータをウェブアプリやネイティブアプリに直接出力できます。

Scandit Express は、最小限の開発コストで Scandit の業界トップクラスのバーコードIDスキャン性能を活用できます。
企業向けに設計されており、モバイルデバイス管理(MDM)やエンタープライズモビリティ管理(EMM)システムを通じた配布にも対応しています。

なぜ Scandit Express を選ぶのか

Scandit Express は、信頼性の高いバーコード、ID、ラベルスキャンを、迅速かつ最小限のコーディングで導入したい企業向けに設計されています。

導入に適したケース例:

  • 改修できないアプリでも高性能スキャンを導入したい場合
    サードパーティ製アプリやレガシーシステムなど、既存アプリを変更できない場合でも利用可能です。
    ※デバイスペアリング機能は、変更不可のアプリには対応していません。
  • 導入までの時間を最小化したい場合
    例:小売の繁忙期や、サイクルタイムの短い倉庫などで、すぐにスキャン機能を活用したい場合。
  • 独自開発のスキャンソリューションに投資できない、またはしたくない場合
    開発リソースが不足している、あるいは総所有コスト(TCO)の低いソリューションを求める企業向け。
  • 汎用スマートフォンやタブレットで柔軟なデバイス管理を実現したい場合
  • ハンドヘルド端末のスキャン機能をアップグレードし、効率・生産性・ユーザー体験を向上させたい場合

対応デバイス

最新のiOSおよびAndroid端末で動作します。対象はスマートフォン、タブレット、ハンドヘルド端末です。詳しくはこちらをご覧ください。

また、Scandit Express で取得したデータは、別の端末で動作するシステムアプリに安全なオンライン接続(ウェブアプリのみ対応)やBluetoothを通じて転送することも可能です。

対応バーコード種類およびID

Scandit Express は、主要なバーコードすべてに対応しています。対象には UPC、EAN、Code 39、Code 128、ITF、Code 93、Codabar、Databar、MS1 Plessey、QRコード、DataMatrix、PDF417、Aztec コードなどがあります。
また、パスポート、運転免許証、州発行ID、ビザ、モバイルID、在留許可証など、2,500種類以上の身分証明書のスキャンにも対応しています。

Scandit Express では、複雑なバーコードのデータも自動で解析し(各値を分割)、CSVファイルに事前入力することが可能です。
例えば、GS1 Data Matrixコード をスキャンすると、バッチ番号、有効期限、ロット番号をそれぞれ別の列に分けたCSVファイルを生成できます。
この機能は、HIBC、GS1、Swiss QR、VIN、IATA BCBP のバーコードすべてで利用可能です。

詳しくは Parser FAQsをご覧ください。

どんなアプリにも、どんな業界にも

Scandit Expressは、あらゆる業界のビジネスワークフローに対応できるターンキーソリューションです。ユーザーはスマートフォン、タブレット、ハンドヘルド端末にScandit Expressアプリをダウンロードするだけで、企業向けのスキャン機能をすぐに利用できます。取得したデータは、既存のアプリに直接送信可能です。

さらに、Bluetoothや安全なオンライン接続を使って、別のデバイス上で動作するアプリケーションにリアルタイムでデータを転送することもできます。

scandit express download barcode scanning app

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Scandit Express 活用例

Scandit Expressがスキャンの効率と精度を向上させる代表的なワークフローは以下の通りです:

小売業務:スピードと正確性が求められる小売業務に最適です。特定の作業を効率的に行うための組み込みワークフローにより、入荷作業、注文組立、商品リコール、消費期限間近商品の値下げ、年齢制限商品の販売、顧客対応などの業務効率も向上します。

ISVと連携している場合でも、Scandit Express はあらゆるアプリに対応可能です。また、MDM/EMM システムを通じた導入も容易です。

導入事例: River Island社


フィールドサービス:技術者による診断、部品発注、修理作業を迅速化し、サービスコール全体の時間を最小化。

Scandit Expressは、倉庫、現場環境、流通、営業、製造業務など幅広く活用されています。スマートフォン、タブレット、ハンドヘルド端末のいずれかを業務状況に応じて選択できる柔軟なデバイス管理により、トレーニングコストや総所有コスト(TCO)も削減可能です。

導入事例: Altafiber社


輸送・物流(T&L)業務:パッケージや出荷物の追跡、在庫管理、効率的な業務運営のためにデータキャプチャを活用する物流・輸送業務に最適です。
Scandit Express は、サプライチェーンや医療物流、航空業界、ラストマイル配送などの組織が、業界トップクラスのスキャン性能と、バッチスキャン、拡張現実(AR)、期限切れ医薬品検出用の組み込みワークフローなどの時間短縮機能を活用して、業務効率を向上させるのに役立ちます。

導入事例: Stratix社

ユーザーインターフェース(UI)概要

あらゆるアプリに対応

Scandit Express は、あらゆる Android および iOS アプリに対応した、すぐに導入可能なターンキーアプリケーションです。

インストールと設定が完了すると、ユーザーは以下のいずれかを行えます:

  • スプレッドシートやERP、WMSシステムなどの空のテキスト入力欄を選択し、Scandit Expressキーボード上の「SCAN BARCODE」を押します。キーボードは80以上の言語に対応しており、サイズ調整も可能で、使いやすさを向上できます。詳細は キーボードのカスタマイズに関するよくある質問」(英語)をご覧ください。
  • スキャンしたデータを CSV または Google スプレッドシートに保存し、メール、Slack、Bluetooth など、あらゆるコミュニケーションツールで共有できます。
    CSV や Google スプレッドシートのファイルは、入力・出力用にフォーマットを設定でき、既存システムとの形式や整合性を維持できます。
  • クイックアクセスボタンやハードウェアボタンをタップして、Scandit Expressでスキャンしたデータを指定のアプリに直接送信できます。ハンドヘルド端末上のアプリで、あらかじめ設定されたロジックに沿ってデータ入力する場合などに便利です(現在はAndroidのみ対応)。
  • Safariブラウザでは、Safari拡張機能を設定したテキスト入力欄に移動すると、「scan」ボタンが表示されます。これをタップするとScandit Expressが起動し、スキャンしたバーコードの値が自動的に入力欄に反映されます。
  • データ取得後は、低レベル統合機能を使って、別デバイスで動作するシステムアプリケーションに送信することも可能です。デバイスペアリングはBluetoothまたは安全なオンライン接続で行われます。

バーコードをスキャン

スキャナーの操作画面は、一般的なカメラのインターフェイスになっており、シャッターボタンを押すとスキャンが開始されます。
読み取ったバーコードのデータは、自動的に入力欄に反映されます。

精度モード

このモードでは、カメラに映る複数のバーコードの中から 1つのバーコード をスキャンします。
すべてのバーコードを検出し、ユーザーが対象のバーコードを選択しやすいように、エイマー(照準)と拡張現実(AR)オーバーレイを表示します。

スピードモード

このモードでは、複数のバーコードを連続してスキャンできます。画面を何度もタップする手間が省けます。

バッチモード

このモードは、大量スキャンが必要な場合に便利です。カメラに映るすべてのバーコードを一度に読み取ることができます。

IDのスキャンと不正検出

IDのスキャンと検証機能は、現在は Android 端末でのみ利用可能ですが、iOS向けの対応もカスタマーリクエストに応じて構築可能です。詳しくはお問い合わせください。

スキャナーの画面は、ユーザーに書類の表面または表裏(設定および身分証明書の種類により異なる)を提示するよう促します。

IDが有効な場合は、緑色の「VERIFICATION PASSED」画面に書類の詳細が表示されます。
IDが無効な場合は、赤色の「VERIFICATION FAILED」画面に失敗理由が表示されます。例:有効期限切れや偽造検出など。

取得したデータは、CSVファイルとしてエクスポート可能です。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。

ラベルをスキャン

「Scan Labels」モードは、Smart Label Capture モードによって強化されており、バーコードや印刷されたシリアル番号、車両識別番号(VIN)、重量、価格、バッチ番号、有効期限などを1回の操作でまとめてスキャンできます。
Smart Label Capture により、在庫カウントや注文ピッキングの効率が向上し、手動入力や複数回のスキャン作業を省くことができます。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。


組み込みワークフロー

Scandit Express の組み込みワークフローは、特定の作業を効率的に行うために設定可能で、すぐに利用できるモードです。
ユーザーには、プロンプトや拡張現実(AR)によるガイダンスを通じて、具体的な行動につながる情報が提供されます。

アイテムの検索

Find Items」モードは、フロントラインの従業員や顧客が拡張現実(AR)を使ってアイテムを瞬時に見つけるのを支援します。
複数のアイテムを同時にスキャンし、必要なものを AR オーバーレイでハイライト表示します。

これにより、手作業での検索に比べて時間を短縮でき、精度も向上します。
Find モードは、受賞歴のある MatrixScan Find 機能をベースに構築されており、2024年の IF デザインアワード UX(ユーザー体験)部門で受賞しています。

検索するアイテムは、企業の運用に最適な方法で Scandit Express アプリに簡単に入力できます。
アプリ内でバーコードを直接スキャンする方法、QRコードをスキャンする方法、またはメールで送信されたディープリンクを使って、あらかじめ検索対象のアイテムが入力された状態で利用する方法があります。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。

在庫カウント

「Inventory Count」モードでは、1つのボタン操作で複数のバーコードを同時にスキャンしてカウントし、リストと自動で照合できます。
どのコードがスキャンされたかは、拡張現実(AR)を使って直感的にリアルタイムで確認できます。
Inventory Count は、Scandit の MatrixScan Countコンポーネントを使用して構築されています。

「Inventory Count」モードは、QRコードをスキャンして注文リストを読み込む方法、またはリストなしでカウントし、CSVファイルにエクスポートする方法のいずれでも利用できます。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。

値下げ・クリアランス

「Markdown and Clearance」モードでは、値下げ作業を迅速化するとともに、鮮度商品の有効期限を正確に読み取り・解釈できます。

値下げのルールは、Scandit Express のダッシュボード上で直接設定可能です。一度設定すれば、データのインポートは不要で、すぐに利用できます。

ユーザーは、カメラを商品のバーコードと有効期限にかざすだけで、Scandit Express が設定されたルールに基づきデータを取得・解釈します。
その後、AR オーバーレイが表示され、ユーザーが適切な対応を行うためのガイダンスが提供されます。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。

製品リコール(タスク管理)

「Task Management」モードでは、有効期限やバッチ番号を正確に読み取ることで、リコール対象製品を簡単に特定し、対応することができます。

ユーザーはまず、リコール対象のロット番号を Scandit Express に入力します。
その後、商品のバーコード、ロット番号、必要に応じて有効期限をスキャンします。
Scandit Express がデータを分析し、画面上に次の適切なアクションを示すプロンプトを表示します。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。

期限切れ医薬品の検出(トラック&トレース)

「Track & Trace」モードでは、入荷作業や在庫カウント中に、拡張現実(AR)オーバーレイで期限切れの医薬品をハイライトできます。
ユーザーは、Scandit Express の UI 上で、両方のワークフローをシームレスに切り替えて利用可能です。

期限切れのアイテムは、専用の AR オーバーレイで表示され、ユーザーに即時対応を促します。
Track & Trace は、有効期限情報がエンコードされた GS1 DataMatrix コードでの使用を想定して設計されています。

→ 詳細はドキュメントをご覧ください。

カスタマイズ

Scandit Express では、企業が視覚・音声によるフィードバック、バーコードの検証、対応バーコード種類などの動作を設定することが可能です。
利用可能なカスタマイズオプションの詳細や設定方法については、Scandit Express のドキュメントをご覧ください。

Scandit Express の利用開始

Scandit Express を使えば、スマートデータキャプチャへのアクセスは簡単で、迅速かつスムーズです。今すぐ無料の14日間トライアルに登録してお試しいただけます。

登録後、パスワード設定の手順を記載したメールが届きます。カメラアプリや QR コードリーダーで QR コードをスキャンすると、Scandit Express がインストールされ、すぐに利用可能になります。

Scandit Expressアプリでのスタートガイド」チュートリアルを使えば、数分でスキャンを開始できます。また、詳細なドキュメントには、組み込みワークフロー、データワークフロー、MDM/EMM システムを通じた展開方法など、必要な情報がすべて揃っています。

セキュリティとプライバシー

すべてのScandit製品は「Security by Design」の原則に従って設計されています。お客様のデータはお客様のものであり、許可がない限り収集することはありません。

スキャン完了後、キーストロークは記録されず、バーコード読み取りのために取得した画像も端末に保存されません。また、画像が送信されることもありません。Scandit Expressは、ネットワーク接続がなくても完全に機能します。

さらに:

  • デバイスはScanditのサーバーに登録され、Scandit Expressが使用されているデバイスの総数を追跡します。
  • デバイス上に保存されている個人を特定できる情報(氏名、電話番号、メールアドレス、デバイスIDなど)は、Scandit Expressによって処理または送信されることはありません。
  • すべての通信は暗号化されます。
  • ネットワーク接続やITシステムへのアクセスは不要です。

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