CTT社、蛍光のUPU郵便コード読み取りでSLAの遵守を改善

主な結果

  • 1秒未満で蛍光バーコードをスキャンし、98%超の読み取り率を達成
  • SLA違反やコンプライアンス関連の罰則リスクを軽減
  • 監査対象のサンプル数を月あたり500件から8万件に増加

統合

地域

ポルトガル

業界

配送

使用事例

配達証明

500年以上の歴史を持つCTT社は、ポルトガルで最初かつ最古の郵便事業業者です。同社は、イベリア半島(ポルトガルとスペイン)全域で1日あたり150万点以上、年間4億点以上の郵便物の仕分け、配送、配達を担っています。

CTT社は、このような大量の郵便物を配達する一方で、欧州連合(EU)でも特に厳格な郵便配達のサービス品質基準(SLA)を遵守することも求められています。同社にとって、郵便物の配達時間を正確に追跡する機能は、巨額の罰則リスクを回避するために不可欠です。

CTT社では、スキャンディットのBarcode Scanner SDKを、ラストワンマイル向けモビリティアプリであるMOBIに統合しました。これによって、従来は専用の仕分け機でしか読み取れなかった蛍光バーコードを、初めてスマートデバイスでスキャンできるようになり、郵便配達の可視性の向上、データサンプルの拡充、SLAの確実な遵守が実現しています。

「プロジェクト目標は、蛍光バーコードの読み取り速度を1秒未満にすること、そして郵便配達員の平均読み取り率を98%以上にすることでした。この両方を問題なく達成できたスキャンディットのソリューションには非常に満足しています。」

CTT社、オペレーション/テクノロジー/モビリティ/サステイナビリティ担当責任者、Jorge Raminhos氏

課題

郵便事業者や通信事業者が満たすべきサービス品質を要求するユニバーサルサービス義務(USO)に関して、CTT社は、EU全体でも特に厳しい郵便のSLAが適用されています。同社はまた、顧客満足度の高いサービスの提供に重きを置いており、顧客重視、距離の近さ、信頼はすべてCTTグループの中核的な価値と捉えています。

スキャンディットは2020年からCTT社と提携し、ラストワンマイルの配達や郵便業務を支えるバーコードスキャン機能とスマートデータキャプチャ機能を提供しています。

CTT社では毎年、サービス品質を検証する監査を受けています。そのプロセスの一環として、架空の「ダミーレター」を送付し、配達時間がSLAに準拠しているかどうかを追跡します。SLAに準拠していない場合は、巨額の罰金が科されたり、サービス向上のための多額の投資を要求されたりする可能性があります。

こうした罰則を回避し、顧客満足を高めるために、CTT社では郵便配達の追跡精度を高める必要があると認識していました。これはつまり、郵便配達プロセス全体のデータ取得を改善できるソリューションを見つける必要があるということでした。

しかし、郵便物に使用されている蛍光バーコードは従来、紫外線を使った固定の専用機器でしか読み取ることができませんでした。他のデバイスでも読み取り可能なコードを郵便物に付加できるプリンターを機器に搭載するには、莫大な費用がかかる上、非常に大きな混乱が生じる恐れもありました。

そこで、「どうすれば莫大なハードウェアコストをかけることなく、現場で蛍光バーコードを効果的に読み取ることができるだろうか」という問いが生じていました。

CTT社のオペレーション/テクノロジー/モビリティ/サステイナビリティ担当責任者であるJorge Raminhos氏は、次のように述べています。

「当社が抱えていた大きな課題は、サービス品質に関する評価指標がないため、顧客満足度を把握できないということでした。顧客満足度はCTTにとって非常に重要な要素です。また、ポルトガルの規制当局が定めるSLAを満たせない場合に科される多額の罰金についても懸念がありました。」

CTT社では、UPU S18 4ステートバーコード方式を用いる特殊な高性能プリンタースキャナーを使用しています。この方式は、郵便事業者が郵便物の仕分けに使用している標準規格です。しかし、現場で使用されているデバイスでは、追跡目的で蛍光バーコードをスキャンすることが不可能でした。

Scanning mail under flurescent light

Raminhos氏は、次のように述べています。

「いくつかのシナリオを試しました。その中には、各仕分け機に新しいプリンターを追加する案もありましたが、これは理想的とは言えませんでした。」

その案はつまり、仕分け作業時に、各郵便物に黒インクでさらにバーコードを印刷するというものです。Raminhos氏によれば、それは導入に長い時間を要し、総所有コスト(TCO)も「非常に高い」ため、実現は不可能でした。

CTT社はその解決方法が、仕分け作業時に封筒や平らな小包に印刷される蛍光郵便コードにあるのではないかと考えました。それでも「1時間あたり4万通以上に印刷されるオレンジ色の蛍光バーコードをどのようにしてモバイルデバイスを使用してキャプチャ・追跡するのか」という課題が残りました。

解決策

解決策に求められていたのは、CTT社の5,000人を超える郵便配達員が携帯するあらゆるスマートデバイスでコードをスキャンできることでした。それは従来、固定の仕分け機以外では対応できなかった機能です。

同社はこの課題に対処できそうなパートナー候補を何社か招きましたが、検証用に実際に機能するソリューションを即座に提供できたのはスキャンディットだけでした。

Raminhos氏は、次のように述べています。

「プロセスは非常に迅速でした。スキャンディットには夏の初めに問い合わせを行い、9月には蛍光バーコードスキャンのソリューションが導入されました。いくつかテストを実施しましたが、当社が求めていた厳しい基準をすべて満たすソリューションでした。」

Scanning mail

その厳しい基準基準とは、スキャン性能に関するものであり、CTT社では、スキャンのスピードと精度に優れた製品を求めていました。

「どちらの基準も満たされ、ソリューションは完璧でした。チームも最高でした」とRaminhos氏は述べています。

スキャンディットのソリューションは、CTT社のMOBIアプリに統合され、現場の郵便配達員のスマートデバイスで使用されるようになりました。

また、郵便物の仕分け作業時には、各蛍光バーコードに、SLAの配達期限を示す2桁の数字が追加されるようになりました。同社はスキャンから収集したデータをカスタムレポートダッシュボードで追跡し、パフォーマンスの監視に役立てています。

成果

パフォーマンス面を見ると、スキャンディットのソリューションはCTT社の蛍光バーコード目標値を上回り、以下を実現しています。

  • 1秒未満でのスキャン
  • 98%を超える読み取り率

Raminhos氏は、次のように述べています。

「基準はすべて満たされ、特に問題もありませんでした。このソリューションにはとても満足しています」とコメントしています。

さらに、集配所における通常のシングルバーコードスキャン(マニフェストリストをスキャンする際に使用)では、CTT社は以下を達成しています。

  • 0%の誤認識率
  • 99.99%を超えるスキャン成功率

サンプル規模の増大と信頼性の向上により、コンプライアンスリスクを軽減

CTT社での従来の監査プロセスで使用していたサンプルは、月あたり約500件の郵便物でした。スキャンディットのソリューションを導入して以来、同社はこの件数を大幅に増やし、月あたり約8万件に達するようになりました。サンプルは完全に無作為で抽出されており、監査プロセスのために特別に作成された架空の郵便物に基づくものではありません。

これによって、サンプル規模は従来よりもはるかに増大し、信頼性も向上したため、CTT社ではコンプライアンス関連の問題は発生しないと見込んでいます。結果として、SLA関連の罰則を回避でき、さらには顧客満足度の向上にもつながっています。

データの品質/可視性/価値の向上

データ収集が改善されたことで、CTT社の郵便事業全体にわたるサービス品質指標とパフォーマンスの可視性が向上しました。ダッシュボードと日次指標により、業務管理やプロセス調整を改善できています。収集されたデータは、配達時間を記録する追跡システムを拡充し、CTT社に高い価値と継続的なパフォーマンス向上をもたらしています。

データが豊富になったことで、郵便ルートの最適化といった将来的な取り組みの機会にもつながっています。Raminhos氏によれば、収集された情報は、郵便配達員が利用する特定のルートに関するナレッジを提供します。

「これは、当社が抱えている主要な課題に対する基礎的なソリューションにもなっています。たとえば、アルガルヴェ地方やその他の地域では、夏場は地名が不明瞭であり、郵便ルートを計画する際には配達員の知識に頼らざるを得ません」とRaminhos氏は語っています。

影響が少なく、導入が容易

carteiro parede CTT

スキャンディットのソリューションにおける主なメリットは、CTT社の郵便配達員の日常業務のワークフローに容易に導入できる点にあります。サンプルの収集は、配達員が携帯しているスマートデバイスを通じて、日常業務の中でほぼ自然に行われるため、スキャンプロセスが配達業務に煩雑な影響を及ぼすことはほとんどありません。

さらにRaminhos氏は、スキャンディットの導入について次のように述べています。

「それはまさに当社が探していた完全なソリューションでした。煩雑な新しいプロセスも、新しいコードも、ラストワンマイルでの混乱も一切ありません。郵便配達員には郵便物を届けることに専念してもらい、処理作業にかける時間を増やしてほしくないと考えています。もちろんバーコードを読み取る作業は必要ですが、それは非常にシンプルであり、それほど時間をかける必要はありません。」


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