欧州の食料品オンラインマーケットプレイスであるEverli(エバリー)は目視で行っていた商品のピッキング作業を、スキャンディットのバーコードスキャンソリューションを統合したショッパーアプリへと移行して、フルフィルメント業務をデジタル化しました。ショッパーが所有するスマートフォンにScandit搭載のスキャンアプリを導入した結果、作業効率を最適化して、商品ピッキングの精度と配達スピードを上げることができました。
注文1件あたりの商品購入数が平均で30点ということで、ショッパーが商品を取り違えることは多いのですが、高速かつ高精度なスキャンディットのバーコードスキャンソリューションのおかげで、今ではスキャンするだけで注文リストにある商品を正しく特定し、配達できるようになりました。ショッパーとお客様の満足度は大幅に向上し、カスタマーサービスチームへの問い合わせも減っています
プロダクトマネージャー
Daniele Benzi 氏
課題
イタリア、ポーランド、チェコ、フランスで事業を展開する欧州の大手食品雑貨配達業者Everliは、お客様が簡便かつスピーディに食品雑貨を購入できるよう、注文した商品を店舗から玄関先まで届けるサービスを提供しています。同社のショッパーは、ショッパーアプリを使ってスーパーの生鮮食品を含むあらゆる商品をピッキングし、指定時間内に配達して、お客様の注文を履行します。
バーコードスキャン機能をアプリに統合してショッパーのワークフローを効率化する
Everliのショッパー、スマートフォンのアプリを使ってお客様のショッピングリストを閲覧し、商品をピッキングし、「在庫あり」または「在庫なし」タブをクリックして商品の有無を確定する、という業務を行っていました。
しかし、このプロセスには欠陥があり、ピッキングした商品がお客様のリクエスト通りであるかどうかを確かめる術がありませんでした。例えばヨーグルトひとつとっても、味や脂肪分の割合、オーガニックか否かといった原料の違いなど、さまざまです。
Everliはアプリにバーコードスキャン機能を組み込むことで、ショッパーがお客様のリクエスト通りの商品を正しく照合できるようになり、生産性の向上につながるのではないかと考えました。そして高速・高精度の商品ピッキングをはじめとした業務を効率化し、お客様へのサービスの質を向上させるため、ショッパーアプリにScanditのバーコードスキャン機能を統合することにしました。
ソリューション
スマートフォンを活用した高性能スキャナーによるショッパーとお客様のエクスペリエンスの向上
Everliは、オープンソースのバーコードスキャン技術とスキャンディットを比較検討しました。Scandit Barcode Scanner SDKをテストした結果、読み取り速度と精度ともに優れていたため、これを同社のショッパーアプリに統合することに決定しました。
EverliのプロダクトマネージャーであるDaniele Benzi氏は次のように述べています。「スキャンディットのバーコードスキャン・ソリューションは、バーコードを読み取るスピードが群を抜いて速かったのです。スマートフォンのカメラを商品に向けた瞬間にバーコードを読み取っていました。」
高速・高精度のモバイル・バーコードスキャナーは、Everliのショッパーにストレスのないシームレスなエクスペリエンスをもたらし、商品特定に費やす労力を軽減しました。ショッパーはBYOD(私有端末の業務利用)方式で各自のiOS/Androidスマートフォンにアプリをインストールし、バーコードスキャン機能を使用してEverliの膨大な商品データベースに接続できます。このデータベースには、同社が事業展開する全地域の33を超える小売業者から商品情報が寄せられ、毎日アップデートされています。
ショッパーはお客様のリクエスト通りの商品をピッキングできるようになって商品交換が不要になり、ユーザーエクスペリエンスとカスタマーサービスの向上につながりました。またピッキングに要する作業時間も短縮され、短時間でより多くの注文を履行できるため、ショッパーの収入も増やせるようになりました。
結果
- 高精度のバーコードスキャンによりミスを解消。ショッパーが正確に注文を履行できる。
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ミスを
ゼロへ -
注文1件当たりの作業時間を1分短縮。フルフィルメントにかかる時間短縮に
より、収入アップが可能に。 - 1分
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Everliのカスタマーサービスチームへの問い合わせが
10%削減。 - <10%
現在、Everliイタリアでは2,600人を超えるショッパーが月間15万3,000件の注文を履行しており、注文1件につき平均30点の商品をスキャンしています。読み取り速度・精度ともに優れたスキャンディットの高性能なバーコードスキャナーの導入により、カスタマーサービスチームへの問い合わせを10%削減できました。
また、コロナ禍でお客様が実店舗に行くことを避け、オンラインショッピングを選択するなか、スキャンディットの技術を統合したショッパーアプリのおかげで注文配達のKPIも達成できました。
Benzi氏は「ショッパーの作業時間を注文1件につき1分短縮できるということは、10件で10分短縮できるということ。同じ時間でより多くの注文を履行できます。」と述べ、さらにこう続けています。「当社は欧州全域に進出しており、事業の拡大に向けてスキャンディットとのパートナーシップを継続しています。」